Fs#12 excuse ページ30
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｢ご、剛くん？｣
｢あ！Aちゃん、お疲れ様｣
試合後。
選手の使ったタオルをまとめて洗濯しよう、と
ランドリー室へやって来た。
ただの職員と、目の前にいるプロ野球選手。
身分…いや、立場がこんなにも違うのに
同じ場所で当たり前のように会話を交わすのは
本当に不思議で仕方がない。
｢タオル、沢山だね｣
｢汗かく分、タオル必要だもんね｣
｢大変じゃない？｣
｢いえいえ、皆さんが頑張ってる証拠ですから、｣
そう言うと
剛くんはそっか、って優しく微笑んだ。
(…好きだなぁ)
初めて松本選手の笑顔を見た時。
この人の笑顔は本当に素敵だと思った。
作るとかじゃなくて、
心から楽しんでいるからできる笑顔のようで
一つ一つの出来事を包み込んで
丸くするような笑顔だとも思う。
いつの間にか、
剛くんの笑顔を目で追うようになっていて、
ずっと笑っていて欲しいなと思うようになった。
恋に堕ちるなんてことは、
これだけのことで充分だった。
｢剛くんは？どうしたの？｣
｢あー、うん、タオルを、｣
｢出してもらえれば私が｣
｢ううん、…ここに来たくて｣
それってどういう意味、って聞こうとすると
丁度、剛くんの待っていた乾燥機が
高い音でメロディを奏でた。
早いなぁ、なんて呟いた剛くんが立ち上がり、
乾燥機を開けてみると
ふぁ〜っと洗剤のあたたかい匂いが広がった。
｢んー、いい匂い、｣
｢Aちゃんって洗剤の匂いするよね｣
｢え、そう？｣
｢毎日ここに来てるからかなぁ｣
｢嫌な匂い？｣
｢ううん、むしろ、好きな匂い、｣
あったかいなぁって言いながら
剛くんが乾燥機から取り出したのは
スポーツタオル…1枚だけ。
1枚のために、わざわざここへ？と
考えを巡らせていると
もしかして、悩ませてる？って
剛くんは困ったように少し笑った。
｢このタオルさ、｣
｢ん？｣
｢……ごめんね、ただの口実作り｣
口実？、なんの口実？と
明らかにはてなマークでいっぱいの私に
剛くんは また、くすりと笑って口を開いた。
｢Aちゃんに言いたいことがあって｣
あんまり関わりを持っていない私に
剛くんから言いたいこと、なんて
必死に考えても出てこなくて。
私には想像もつかないようなことを
これから言われるのか、と身構える。
｢……好きです｣
｢…へ、｣
｢俺、Aちゃんが好きです｣
そう、想像もつかない事でした。
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Nag.(プロフ) - 初めまして！侑里さんのお話とても好きです(^^) リクエストしても大丈夫でしょうか？2つ程年下の色々と頑張っている彼女をとびっきり甘やかす森友哉選手のお話が読んでみたいです！よろしくお願いします。更新頑張ってください;-) (2018年10月11日 0時) (
レス) id: b3fd0850c0 (このIDを非表示/違反報告)
侑里(プロフ) - てうさん» お待たせしました！沢山待っていただけたこと本当にありがとうございました！ちゃんとご期待に添えているでしょうか…(；_；)リクエストありがとうございました！ (2018年3月18日 16時) (レス) id: cdcec705d5 (このIDを非表示/違反報告)
てう(プロフ) - 侑里さん» 大丈夫ですよ(^O^)!ありがとうございます！待ってますね！ (2018年3月12日 0時) (レス) id: 769fd7b6f0 (このIDを非表示/違反報告)
侑里(プロフ) - mmiyu0229さん» 返信、本当に遅くなってしまってごめんなさい(；_；)案は浮かんでいるので文にできたらすぐにあげますね！ (2018年3月11日 15時) (レス) id: cdcec705d5 (このIDを非表示/違反報告)
mmiyu0229(プロフ) - こんにちは。金子侑司さんのお話とても好きです！リクエストと言ってはアレですが、今度は金子侑司さんのほうが何かお揃いにするお話が読みたいです！(^^)詳しくなくてすみません。更新楽しみにしています！♪ (2018年1月1日 3時) (レス) id: 769fd7b6f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：侑里 | 作成日時：2017年9月27日 15時
