いつも、ありがとう。 (ページ8)

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静かな病室に規則正しいアラームの音が響く。

「この子、どうなるの、？」

「警察に通報した。13歳で行方不明届けが出ていたりする子を探すって。ただ、名前が無いってことは戸籍が無いかもしれなくて…」

泣きそうな声で阿部に問いかける佐久間の小さな声。
それに答える阿部の言葉に耳を傾けつつ、小さな体には痛々しい沢山の管やコードを整理していく。

「捜査して見つからなかったら、戸籍を新しく作って施設に入るって。もし、戸籍があって、親が見つかったとしても、この状況ではほぼ確実に親元に返すことはできない。当事者の意識もないし、まずはこの子が目を覚ましてからかな。｣

「そっか…。がんばったんだね、生きててくれてありがとうね…
早く君の声聞かせてね…」

そう言って優しく頭を撫でて布団をかけてあげてる佐久間も

「名前だけでも、本当にないのか知りたいし、今後のことも含めてもう一回警察と話してみる。
…助けてあげたい。」

持ち前の切れる頭で先を見据えて動こうとする阿部も

「ちょっと冷たいぞ…ごめんな、」

丁寧に足首の処置をしてあげているひかるも

「涼太たちにも詳しいこと言わなきゃな」

点滴のオーダーを入れてる俺も