いつも、ありがとう。 (ページ7)

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"この子には記憶も名前もありません。どうか、幸せにしてやってください。今、この子は13歳です。"

「なんだよこれ、、」

「翔太お待たせ、って…どうした？」

ちょうど準備を終えて入ってきた阿部と照にも紙を見せる。

「、今はこの子を治すことだけを考えよう。持病も何も分からないからあらゆる可能性を視野に入れて診る。今のところ胃潰瘍が濃厚だと俺は思うんだけど、小児科専門の阿部の意見も聞きたい」

紙を見て険しい顔をしていた2人もまずは目の前の女の子の命を最優先に考えて動き出す。

「どんな状況だったのかはこの子に確認しないと分からないけど、最低限考えられる生活環境を鑑みてもその可能性が高いと思う。胃カメラで診断確定させたいね。」

「おっけー。じゃあ胃潰瘍の可能性を一番に考えて動こう。ただ、ほかにも怪我や病気があるかもしれないから見逃さないように。」

「俺は左足の処置進めるね。」

「照頼んだ。佐久間、胃カメラの準備お願い」