いつも、ありがとう。 (ページ24)

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薬剤を持ってきてくれた看護師さんと櫻井先生が病室の入口で話しているのを見ているとゆりちゃんの手がすこし震えているのに気づいた。

「ゆきちゃん？どうしたの？」

扉の方をじっと見つめて静かに震えるゆきちゃんに声をかけると2人も中に入ってきてくれた。

けど…

「…ゃ、」

ゆきちゃんはさらに震えてポロポロと泣きはじめた。慌ててゆきちゃんと目を合わせるように正面に入って声をかける。

「ゆきちゃん、ふっか先生だよ。ふっか先生、わかる？」

薬が原因？いや、それならあんなにすんなり薬を使うことに頷いてくれないはず。

てことは、看護師さん？まさかゆりちゃん、

「櫻井先生、すみません。2人だけに、」

「分かった。俺は外にいるから。」

櫻井先生は看護師さんを連れて1度病室の外に。

「ゆきちゃん、もしかして女の人、こわい？」

そう聞いてみるとその予想はやっぱり的中で。

くりくりの目にさらに涙が溜まっていく。

「ごめんね、ふっか先生嫌なこと聞いたね。もう今はふっか先生しかいないから安心してね。」

そっと涙をぬぐってあげながら大丈夫だよと声をかけ続けると落ち着いてきた。

「…ふっ、かせんせぇ、、ごめ、なさ」

「んー？ゆきちゃん悪いことしてないから謝る必要ないよ？それにふっか先生が言ったことちゃんとしてくれたじゃん。もう泣かなくていいよ。大丈夫だいじょぶ」

ゆきちゃんが女性がダメならチームはほぼ決まりだな…

とか考えてたらゆきちゃんは泣き疲れてもう眠そう。

「ゆきちゃん、もう夜遅いから寝よっか。明日、ゆきちゃんに紹介したい先生がいるからふっか先生も一緒に来ていい？」

「…ぅん」

「ありがとう。ふっか先生まだここにいるから安心して眠っていいよ。」