いつも、ありがとう。 (ページ16)

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「俺1回ここ離れるけど、また戻ってくるからね。あとでまたお話しようね。」

目黒はその言葉に小さく頷いた彼女を見て、救急に戻っていった。

「じゃあ診察始めるぞ。」

「よろしくお願いします。しんどいなとかあったらすぐに教えてね。俺もここにいるから。」

山下先生の診察が始まり、俺もカルテの入力や検査補助をしながら見守る。

「宮舘、深澤呼べるか？脳は特に異常はなさそうだから。」

「分かりました。電話してみます。」

ふっかに連絡すとちょうど回診が終わったようですぐ来てくれることになった。

「これからもう1人お医者さん増えても大丈夫？嫌だったら遠慮なく言ってね。」

小さい声でも、大丈夫と返事があったので対人恐怖症とかではないのか、など少ない知識を引っ張り出して考える。

「…名前も。これまでのこともこれからのことも。少しずつでいい。焦る必要は無い。安心しろ、ここは君を助けたいと思う人ばかりだ。…少なくとも、俺は君を助けたいと思っている。」

突然の山下先生の声に、俯いていた顔を上げた彼女はその大きな瞳を潤ませながら山下先生と俺の顔を見比べていた。

「失礼しまーす！深澤でーす！」

と、そこに何故かテンション高めのふっかが入ってきた。

「深澤うるさい」

そして山下先生に一蹴された。笑