【twst】今宵、悪役たちと。Ⅱ【mfmf】 (ページ38)

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俺は、孤独だった。

親は幼い頃からほとんど話していなかったし、兄弟とも仲が良かった訳でもない。

そのまま大人になり、俺が出会ったものは音楽だった。

音楽は、いつでも孤独な俺を認めてくれた。

だから、俺は音楽が好きだった。

コンクールに出ても、認められると思っていた。

でも、現実は非情だった。

コンクールに出ても、最優秀賞だけは取れなかった。

いつも2位。いつも優秀賞。

俺より優秀な人がいて、俺よりその人の音楽が認められていることが羨ましくってならなかった。

どうして？

俺は誰にも認められなかったのに。

君たちはいつでも誰かに認められてるでしょ。

なら少しくらい、譲ってくれたっていいじゃないか。

俺ばっかり、いつも1人で、誰にも愛されないだなんて不公平だろう？

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「そらるさん、起きて。起きて！」

「んぅ、なんだよ…俺はもう少し寝たいんだけど。」

『良かった。いつものそらるさんだ。』

「そらるさん、あなたの過去、見てしまいました。…僕、そらるさんの楽曲。大好きです。」

『私も私も！そらるさんの作る幻想的で現世にはなさそうなあの音楽が好きなんです。』

「…それ本当か？俺の音楽、お前らに認められてたのか？」

「はい！もちろん。」

『ええ、そらるさんの音楽、大好きです。』

「……ありがとう。」