蚊帳を張る話

○ありし日 ページ1

渡「さ、俺らも帰ろーぜ」

宮「翔太、今日うちくる？」

渡「あ、行く。明日休みだしなー」

阿「ジャスティス」

A「だからそのジャスティスってなに…？」

深「阿部ちゃん相変わらずだわー笑」

渡「とりあえず鞄取りにいこうぜ」

阿「いこういこう」

宮「じゃあ翔太、後で」

深「いこ、舘さん」

A「またねー」





みんなと別れて、阿部ちゃんと２人で、教室へ戻る。
佐久間たちと別れてから10分は経つから、もうニアピンはしないだろ。のんきにゆったり戻った。




と、LINE。



宮舘ごめん、翔太。クラスの展示を片付けてから帰ることになった。少し待てる?

なべおー、わかった。教室で待ってる



阿「だてさん？」

渡「ん？あ、そう。クラスの展示片付けるから遅くなるって」

阿「そっか…あ、俺もLINE。……篠原さんも遅くなるって。なんかあったみたい」

渡「ふーん？じゃ、２人で待つか」

阿「そうしよっか。俺も、うちの教室に来てもらえるように頼んどくね」

渡「ん」




クラスの展示…ね…
ったく、優しいんだよな…あいつも…




阿「しょーがねぇな、って顔してるよ」

渡「…うっせ」




２人で鞄をもって、自分たちの席に座る。幸か不幸か、俺らの席は前後。




阿「はー…寒いね。カイロいる？」

渡「え、いいの」

阿「いいよ、二つあるから笑」

渡「マジかww んじゃちょーだい」

阿「ん。…その代わり、教えて」

渡「なにを」

阿「なれそめ」

渡「は？」

阿「ゆり組で一緒だった２人が、お付き合いするまでの過程！教えてよ、ずっと教えてもらってないよ」

渡「えぇ…じゃあカイロいらねぇわ」

阿「はい！受け取ったね！教えて！」

渡「阿部ちゃんって時々ほんと強引な…」





ポケットに無理やり押し込まれたカイロ。
あったけぇ…から…ま、いっか。話す分には。タダだし。

○ゆり組→

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