228話目 ページ26
自主トレ、オフ日。
選手の皆様は思い思いの場所で過ごしていた。
そんな中私は、海が近くにあったので持ってきていたフルートを持って砂浜へ。
久しぶりに吹くから色々心配だなぁ〜。
準備して基礎練を始める頃、後ろで小島さんが聞いてたなんて思いもしなかった。
小島｢Aちゃん、こんなところにいたんだね｣
｢小島さん？！｣
小島｢うん。｣
｢びっくりしました💦｣
小島｢驚かせてごめんね。Aちゃんは出掛けなかったんだね｣
｢はい、沖縄の海、綺麗でここでフルート吹きたいなって思ったので1人でここまで来ちゃいました。そんなことより、小島さんもお出掛けしなかったんですか？｣
小島｢さっきまで寝てて、気分転換に散歩してたらAちゃんを見つけて来てみたって訳｣
｢そうだったんですね。他の皆さんは出かけてましたか？｣
小島｢うん、出掛けたよ。｣
｢そうなんですね。｣
小島｢このままここに居てもいい？｣
｢いいですけど、何も面白いことないですよ｣
小島｢いいよ。さっきのAちゃんの音、好きだったからもっと聞きたいな〜って。ダメ？｣
｢その聞き方ズルいです…。そんなのイイとしか言えないじゃないですか｣
小島｢ふふ、ありがとう。｣
｢……はい｣
音階を吹いていくA。
なんか、最近あんまり楽器吹いてなかったからかな、音パサパサだわ…。
練習がてら、高校の頃にコンクールの自由曲で吹いた『スペイン奇想曲』のフルートソロを吹く。
｢小島さん、私今からめっちゃ高い音出すのでうるさかったらすみません💦｣
小島｢OK｣
一応忠告して、久しぶりにスペイン奇想曲のフルートソロを吹く。久しぶりすぎて、音ヤバすぎる！！
小島｢おぉー、すごい👏｣
｢いやいや、これ、久しぶりすぎてヤバすぎる音がw｣
小島｢えー、コレで？？｣
｢高校1年生のときぶりに吹いたら、これ、よく私高校のときできたなって思ってしまいました😅｣
小島｢楽器できるのすごいなー｣
｢練習すれば誰でもできますよw｣
小島｢俺、こう、歌が無い楽器の音が好きなんだよね。それこそピアノとかそういう感じの｣
｢私も好きです！｣
小島｢Aちゃんと話、合うかもw｣
｢今度、演奏会のチケット取ろうかと思ってるんですけど、お願いしたら一緒に来てくださいますか？｣
小島｢喜んで行くー！｣
｢やったぁ！｣
音楽仲間できました。
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作者名：Flute | 作成日時：2022年12月25日 22時
