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和「着替えついでにトイレ行ってた。結局あの男のアシスタント？は見つからないんでしょ？Aが代わりにやったらダメなの？」
床にしゃがんで潤くんの準備の手伝いをしてる私に合わせて、和くんも横にしゃがんだ。
潤くんをチラッと見ると、一瞬驚いた顔をして何やら考えてる。
J「A、ニノのメイク5分で出来る？」
「へ？メイク？」
J「そう。メイク。ガッツリじゃなくて良い。寧ろ最初は薄くナチュラルな感じ。向こうでワイルドに仕上げてくれた良い」
「ちょっと待って、なんでそうなった？それにメイクって…和くんはいいの？」
和「ん？嫌か嫌じゃないかって言ったら嫌だけど、Jがやるって言ったらやるよ」
おーマジですか…なんて言う信頼感。
J「本当は軽くメイクもする予定だったんだよ。でも篠田がアシスタントじゃそこまで手がまわんないから諦めた。でもAなら細かい指示無しのぶっつけ本番、いけるだを？モチロン」
潤くんが挑発的な顔で、口元をニヤつかせながら言ってきた。
腹立つ…。何が腹立つって私の性格を熟知してる潤くんにもムカつくし、こうすればお前は挑発に乗るだろ？って思われてるのもムカつく。
でも何より1番ムカつくのは、そんな安い挑発に分かってても乗ってしまう自分。
「潤くんメイク道具は」
J「もちろん持ってきてる。お好きなのをどうぞ」
もしかして、こうなることを計算してたのか？ってくらいに用意周到。
ショーが始まるまで後…7分。本当に5分でメイクしなきゃ。あ、でもアイちゃんにも戻れないって連絡…は無理だな。
とりあえず化粧水と乳液をつけて…
時間がないからウォーターファンデーションをブラシで薄く伸ばして、パウダーを軽く乗せる。
眉の輪郭が少しボヤけるから、ブラウンのアイブロウパウダーで薄く輪郭を取る。
前半はナチュラル系だから少し庇護欲を煽る感じで。
元々キレイな目の形だから邪魔しないように、ライトブラウンのアイラインを目尻に少しだけ。
よし、OK。時間は…
「潤くんあと何分？」
J「あと2分」
「ギリギリセーフ。近くでじっくり見たら凄い粗いけど、前半は比較的に暗いし見るのも遠いから大丈夫だと思う」
J「さすがA、助かった。ありがとう」
「和くん何か変なところない？大丈夫？」
和「顔、全部変。なんか乗っかってるような…変な感じ」
「慣れないから変な感じするよね。あんまり触るとメイク崩れちゃうから、我慢してね？」
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作者名：白ネコ | 作成日時：2019年11月20日 17時
