明日の君に恋をする [NK] (ページ40)

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運命の晴れ舞台ページ40

コンテストの舞台となる会場は熱気に溢れていた。
トップバッターは1年目、C1の子達のワインディング。
うちのお店からは篠田くんを含めて3人が出る。
3人とも前日までずっと頑張って練習して来てるから、後はそれを出し切るだけ。

「3人ともいつも通りやれば大丈夫だからね。悔いのないように全力で楽しんで！」

3人に声をかけて、少し離れた所にいる潤くんの元へ行く。

「やっぱり3人とも緊張してたよ」

J「初めてだしな。あいつら2人は大丈夫だろうけど、問題は篠田だなぁ」

「あ～…わかんないけど…無理っぽいかなぁ～…ガチガチに緊張して右手と右足一緒に出てた」

J「マジかよ…」

初めてのコンテストは緊張するよね。私もめちゃくちゃ緊張して手が震えたもん。
でもそこを乗り越えて、頑張って欲しい。

C1のワインディングが終わって、審査に入った。
審査中は全員ウィッグから離れないとダメだから、3人とも私たちの元へやってきた。
2人は手応え感じてるみたいだったけど、篠田くんは落ち込んでるなぁ…

「篠田くん…大丈夫？」

篠田「Aさん…俺…」

「初めてのコンテスト、緊張したよねー。私もワインディングで初めてコンテスト出た時、めちゃくちゃ緊張して手の震え止まらなかったよ」

篠田「今までたくさん教えてもらったのに…俺…」

「確かに篠田くんには色々教えてきたけど、私は教えただけで出来る様になったのは篠田くんが頑張って練習したからでしょ？」

篠田くんは何も言わなかった。
審査が終わりそれぞれ後片付けのため、もう一度部屋に戻って行く。
篠田くんもみんなと一緒に片付けをしに、部屋へ戻って行った。

そしてそれから、篠田くんが戻ってくることはなかった。