あの日の報酬、いただきます ページ18
鶴蝶に呼ばれリビングに行くと、マイキーくんと三途がいた
ソファに座ると、鶴蝶が話し始めた
鶴蝶
「柴大寿を知っているな?」
柴社長…
もしかして彼らが接触したいと言っていたのは、柴社長のこと?
A
「…都内で飲食店を数店舗持つ経営者です」
鶴蝶
「そんなことは知っている
柴と面識があるか、と聞いている」
同じようなやりとりを、この前柴社長ともしたな…
A
「…お答えできかねます」
三途
「面識がねぇとは、言わせねぇ
調べはついてる
お前が柴大寿と会っている現場もおさえてある」
バサっと数枚の写真をテーブルに広げる三途
見れば、先日神奈月会長との仲介をしたあのパーティーの帰り
社長と会場を後にする現場だ
A
「…商談の際の写真です
面識があるかと聞かれれば、あります」
鶴蝶
「柴と接触したい
だが、俺たちは顔が割れている
俺たちが柴と取引したくても、奴は絶対に応じない
お前は梵天とはまったく無関係を装いコンタクトをとれ
俺たちは柴のやってる事業の吸収をしたい
奴はこれからの梵天の事業拡大には邪魔な存在だ」
A
「…柴社長の会社を買収する気ですか?」
三途
「買収?
そんなつもりねぇよ
奪うだけだ」
…つまり、乗っ取るってことか…
そんなことしたくない…
でも…
もしうまくいけば、ここから出ることができるかもしれない
相手が柴社長だからこそ…
A
「…柴社長との取引は、私1人で応じさせてもらえますか?」
万次郎
「それはできねぇ
お前が大寿に余計なことを喋られるわけにはいかねぇ
幹部は顔が割れてるから、誰か他の奴を数人置くことになる」
A
「柴社長は警戒心が強い方です
その条件を飲むかはわかりません」
三途
「場地A
マイキーの言うことは絶対だ
条件を飲む飲まないじゃねぇ、飲ませろ」
幹部は同席しない
なら、こちらに勝機はある…
A
「…わかりました
まずは柴社長にアポ取りをします
穏便にすませるなら一回お会いするだけでは無理です
何度かお会いすることになりますが、いいですか?」
三途
「一回で終わらせろ」
A
「無理です」
万次郎
「…A
いいだろう、お前に任せる」
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作者名:神奈月 | 作成日時:2022年12月5日 18時