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最後の仕事は、思っていた以上にあっさりと終わった
柴社長は目的だった神奈月会長と面識ができ、何か個別でお礼をしたいと言われた
もちろん、遠慮させていただいたのだけど…
ダイニングで朝食を食べている時だった
千冬
「今日で仕事最後だよな?」
A
「うん
特に残務もないから、予定通り今日が最終日」
千冬
「そか
じゃぁ、帰ってきたらお疲れ様会するかっ」
A
「ただ会社辞めるだけなのに?」
千冬
「いいだろ、そんくらい
ペケ、お前もそう思うよな?
明日からは毎日Aが家にいるってよ
お前も寂しくなくなるなー」
ちょうど彼の足元で丸まっていたペケちゃんに、そう言う千冬
毎日留守番させてるのを、気にしていたんだ…
やっぱり、千冬は優しい
ふと時計を見るとそろそろ出かける時間
A
「あ、行かなきゃ…」
千冬
「おぅ、片付けしとく」
A
「ありがとう
お弁当支度してあるから、トラくんにも持っていってね」
千冬
「わかった
気をつけて行ってこいよ」
A
「うん、行ってきます」
ペケちゃんを抱いて、ペケちゃんの前足をひらひらさせて
いってらっしゃいをしてくれた千冬
その姿が、なぜかその時異常に焼き付いた
何気ないいつもの会話
いつもの日常
仕事が終わったらまっすぐ帰ってくるはずだった
それなのに…
気が付いた時、私は全く見知らぬ部屋にいた
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神奈月(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます。お話は佳境ですが、みなさんに楽しんでもらえるようにがんばります。 (2022年11月27日 7時) (レス) id: d80d51a44f (このIDを非表示/違反報告)
あい - いつも更新を楽しみにしています。千冬と一虎、これからヒロインとどんな結末が待ってるのかとても楽しみです (2022年11月26日 16時) (レス) @page39 id: c280eab537 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神奈月 | 作成日時:2022年11月1日 13時