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…俺は、選択を間違えたんだろうか…

さっき、カッコよく見えたタケミっちが、顔にはビンタされた跡が残り、床で伸びている

おまけに、リビングは物が散乱している…

つい5分くらい前まで、ここでは双子の壮絶な兄妹喧嘩が繰り広げられてた

喧嘩の原因は、タケミっちがAに、タイムリープのことを俺に話すように、と言ったからだ

俺は床で伸びているタケミっちのそばに寄り、腰を屈めて奴の頬を軽く叩いてみた

千冬
「おーい、大丈夫か?」

タケミチ
「だ、大丈夫…
 けどあいつ、マジで遠慮なしにビンタしやがって…
 なんか、部屋中物が散乱してっけど…」

千冬
「珍しく、Aが物に当たり散らしたな…
 うまく声が出ねぇから、イライラを物にぶつけたんだろうけど…
 まぁ、壊れそうなもんには手ぇださなかったから…
 そのへんの理性は残ってるらしいけど…」

痛っ、と言いながらタケミっちは赤くなった頬を押さえながら起き上がった

千冬
「なぁ、タケミっち
 俺、Aと話してくる
 あいつが、なんでこんなに、急にイライラし出したのか…
 別の世界線の話を、自分からしたくないのか…
 わかんねぇけど、俺も逃げずに聞いてみる」

タケミチ
「おぅ
 あいつ、あぁ見えて頑固だし、気ぃ強いし…
 双子の俺でも、何考えてっかわかんねぇこと多いけどよ…
 Aのこと頼むぜ、相棒」

千冬
「…わかった
 いろいろ話してくれて、サンキューな、相棒」

玄関までタケミっちを見送り、俺はAの寝室に向かった







コンコンッ、とノックをしても返事はない

不貞寝でもしてるんだろうか…

悪いかな、と思いつつ、俺は声をかけながらドアを開けた

千冬
「なぁ、A
 少し、落ち着いて話しねぇか…?
 俺、やっぱりお前から聞きたいことがたくさんあって…」

ドアを開けると、Aはベッドで横になっている

…寝てるのか…

足音を立てないように、静かにAに近づく

小さな寝息を立てて、さっきまで泣いてたのか目元が赤くなっている

Aの顔が見える位置を陣取り、俺はベッドに腰掛けた

そのはずみで軽くベッドが沈む

目の前には、俺が一生をかけて守りたいと思っている人

Aの手を静かに握ると、反射なのか軽く握り返してくれた

その瞬間、何かビリッと感じるものがあった

俺の知らない俺自身の姿が、頭の中に流れ込んできた…

3→←今、すべきこと



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設定タグ:東京リベンジャーズ , 松野千冬 , 東リベ   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:神奈月 | 作成日時:2023年11月5日 13時

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