今、すべきこと ページ1
タケミチ
「これが、別の世界線でのAと千冬…
この未来を見た後、過去に戻った俺は千冬にタイムリープの話をしたんだ」
と、言われてもピンとこねぇ…
俺の記憶の奥にある、不思議な記憶は、その別の世界線での記憶だとタケミっちが教えてくれた
けど、Aとの別の世界線での記憶は、ほとんどない
なぜかはわからないが…
タケミっちが一通り話が終わったのか、しばらく沈黙が続く
それを破ったのは、タケミっちだった
俺が何も言わないからしびれを切らしたのかもしれない
タケミチ
「その世界線で俺が過去に戻った時、Aは俺に引きずられるように、初めてタイムリープした
未来をかえたくて、俺たちは本当に手を尽くした
けど、そう簡単に未来は変わらなかった…
どんどん悪い方向に向かっていった…」
千冬
「…つまり、そのタイムリープしたあとにも、別の未来があって、その未来は今とは違う世界線ってことか…?」
タケミチ
「そうゆうこと…
その未来の話も、聞きてぇ?」
そりゃぁ、気になるだろ、普通
Aは今まで聞いても教えてくれなかったし…
上手く言えねぇけど…
別の世界線での出来事がわかれば、Aの声を取り戻すヒントになるような気がして…
千冬
「聞きてぇ…
話してくれるか?タケミっち…」
俺がそう言うと、タケミっちは急に下を向いた
タケミチ
「…なぁ、千冬…
やっぱ、Aから聞いた方がいいよ…
俺、Aに頼まれて話したけどよ…
あいつ、もう逃げちゃダメだと思うんだ…」
千冬
「に、逃げるって…」
タケミチ
「あいつはどの世界線でも、目の前のことから逃げてた…
今話した世界線では、腐り切った東卍にいる俺たちを見ていられない、と言って行方をくらませた…
だから…
あいつが本気で向き合わなきゃいけないのは…」
千冬
「…A自身ってことか
A、優しすぎるから…
周りが不幸になっていくのを見ていられなくて…」
タケミチ
「うん…
俺はタイムリープで俺自身や大事な人たちを救うことができた
けど、Aはまだその途中なんだと思う…
Aがちゃん自分と向き合って、自分自身が幸せになる道を見つけなきゃならない…
今、芸能界で活躍してるけど、それだけがAの幸せじゃないんだ…
千冬、お前がAのこと、守って支えてやってくれ
未来は、ほんの少しのきっかけでも変わるんだ…」
真っ直ぐ俺をみるタケミっちは、すげーカッコよくみえた
119人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:神奈月 | 作成日時:2023年11月5日 13時