仲良しJUMP 6

こーた ページ5

宏太side


宏:「もー。なんでなんだよ。」



なんて1人で大声で怒鳴ったつもり。

でも、出た声はか弱く普段の喋り声より小さい。

熱測んなくてもわかるよ、体が熱を発してることぐらい。

そして今日は大事な大事な打ち合わせ。

もし休むとでも言った場合、屋久島に言った大ちゃんの時のようにマネは怒るだろう。

ほんとにしんどいっていうのに、そんな事言っても信じてくれかもわからないし、後日どれだけ風邪だと言っても怒られるのに変わりはない。

なんたって一ヶ月前からこの日のミーティングは絶対だよ？

はぁー普段熱出さないっていうのに。だからこそ余計しんどいんだって。

とにかく行くからにはバレないように。

重い身体を引きずりながら会議室に向かった。



光:「おはよー。今日ちょっと早いじゃん。今日決めるんだろ、これからの方針。」

宏:「おう。方針な…」



下手にみんなと関わりたくもなく音楽聴いて体調が悪いではなく、機嫌が悪いを装ってソファーにずんと深く腰掛けた。



侑:「宏太どうしたんだろうね…機嫌悪いのかな…」

大:「珍しいね…やっぱりそれぐらい大事な会議なんだよ。」

侑:「今日は大貴いらないことしないでよね」



かわいい2人が言い合ってるが、あながち機嫌が悪いでもおかしくない気がしてきた。

無性にイライラしてる。

はぁ…だる。帰りたい。



光:「薮？どうかした？話なら聞くよ？みんなびっくりしちゃってるよ。特に知念とか。まぁ、とりあえず会議始めるから隣の部屋で。」

宏:「あぁ…ごめん。」



ちゃんと立ったはずなのにうまく足に力が入らずまたソファーに座ってしまった。



光:「やぶ？大丈夫？もしかして…あっ、なんもない。ほらなにいじけてんの？そこ座ってたらいつまでたっても帰られないよ？自分でもわかってるから来たんでしょ？ほら手貸しな。」

宏:「ん。大丈夫だから。」



たぶん、いや、確実に光にはバレた。それでも深入りしてこないのが優しさなんだろう。

それでも、その手は借りずに隣の部屋にむかった。

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