オレンジのひまわり (ページ10)

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大貴side

涼「大ちゃん、何かあったら曲中であっても頼れよ」

大「おう」

光「みんな最後まで頑張ろうな！」

円陣を組み立ち位置に分かれる。

衣装やメイクをギリギリに終えて、熱を測るとギリギリ7度まで下がり、昨日までの怠さとは比べ物にならないぐらい楽になった。

いつも通りではないが、あくまでもいつも通りは演じれるはず

声に関しては治らず、時間が経つたび枯れててファンの子には申し訳ないけど完璧なコンサートにすべくほとんどの曲は口パクに…そこが悔しくて。

昨日まで自分の身体じゃないぐらいだるくてこんなこと考える

余裕もなければ、不安に押しつぶされそうだったことを考えれば良くなってるのだろう。

宏「大ちゃん、大丈夫だから。頑張ろうな」

大「ありがとう」

ステージに立つとたくさんのお客さん。

俺のうちわを持つファンの人をがっかりさせたくなくて意気込み以上に奮い立つ。

あ、なんだ。結構大丈夫じゃんと一曲目終わり、2曲目にトロッコに乗り込む。

涼「大ちゃん、大丈夫？」

大「大丈夫。なんかまじで熱下がったかもしれない」

涼「よかった～」

あ、俺のうちわ発見！

あの子どこかで見たような…？

高木のうちわかっこいいな。

気がつけば体調のことなんてすっかり忘れてた。

…あつい。あつい。あつーい。

だいきんぐで暑いのか、熱が上がってきたのか。

MCで少し気を抜くとちょっとクラッとする。

光「大ちゃん、顔赤いけど大丈夫？」

大「ん～大丈夫だけど暑くて」

光「この衣装暑いからしんどいよね」

大「平気だよ」

光「ならいいんだけど」

マイクを通さず喋りかけてくれた光くんのおかげでぼーっとしてしまうことはなかったけど、やっぱりなんかしんどいな。

雄「めざましじゃんけん！」

あ、昨日の話か。

宏「知念から中国語でごめなさいって来た」

侑「雄也が漢字わからなかったから教えてって言われて僕が教えたの」

裕「酔い覚ましじゃんけん…」

なんの話してんだよ笑

あ、山田さん帰ってきたこれで少し休めるかな。

休むことなんて考えちゃいけないのに、ちょっと座りたいという気持ちが勝ってきてる。

今からダンス踊れるんだろうか。不安な気持ちが大きくなって行く。

気がつけばひかに下いくよって言われて、ようやく下に捌けることができた。