オレンジのひまわり (ページ20)

今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:42,767 hit

20 ページ20

大貴side

自分の身体なのになんでこんなに言うこと聞かないのか、もうきっとウイルスは出し切ってるはずなのに、だるくてだるくて。

アンコールまで出たものの、ほとんど覚えてないし、裏にはけてからもう動く気力がなくて着替えもまだなのに座り込んで横になれば目が閉じられる。

侑「大貴、大丈夫？じゃないか…ねぇ、りょーすけ」

涼「大ちゃん聞こえてる？しんどいよな」

山田と知念との声とドタバタと走ってくるメンバーの声、ちょっとうるさいチーフの声聞こえてるのに返事する気なんてなくて、とりあえずだるい。

宏「車回せる？おっけ」

侑「大貴ホテルまで頑張ってね。」

メンバーとマネージャー以外立ち入り禁止にしてくれてここでメンバーが着替えとか諸々やってくれた。

雄「裕翔そっち頼む、有岡くんちょっと身体持ち上げるよ」

涼「落とさないでね」

裕「大丈夫」

気が付けば人生初の担架に乗せられて運ばれてる。不思議な感覚。

揺れが気持ち良くて寝てしまった。

宏「あ、大ちゃん起きた」

大「やぶちゃん…？」

侑「僕もいるよ」

宏「見えてない？そっか、メガネ」

侑「はい。見えた？」

大「うん」

宏「熱測るね」

大「トイレ行きたい」

宏「支えるよ。あついな～たぶん今がピークだと思うから頑張ろうな。立つ？座る？」

大「どっちでもいい」

宏「お腹は痛くない？」

大「うん。もう大丈夫」

トイレから出ると知念がスポーツドリンクをコップに注いでくれてて、ちょっとこぼしてるのがかわいい笑

ベッドで飲み干すと薮ちゃんに熱を測られる。

宏「あちゃ～大ちゃんだいぶきついっしょ」

大「暑いけどライブ終わりより少しマシだよ」

宏「39.9度もあるのに。さっきより上がってるわ」

侑『うん、そうやばいから…お願い…来てくれない？』

本当にさっきよりましなのに薮ちゃん焦ってるし、知念は誰かに電話してるみたいだなと冷静になれる。

しばらくしたらトントントンとドアがノックされた。