オレンジのひまわり (ページ15)

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大貴side

宏「大ちゃん起きられる？そろそろ会場入りの時間迫ってるからそのままでいいから行こうね」

大「うん」

宏「熱測るね」

雄「薮くん、俺有岡くんおんぶして連れて行くよ。

宏「助かる」

38.9度と書かれた体温計を薮くんに渡して、髙木の背中の上。

雄「有岡くん熱いー」

宏「少しぬるめのお風呂だもん」

大「なんかやめて…言い方よ…」

車の匂いで発進してもないのに酔っちゃって、なにも吐くはずもないのに迫り上がってくるものには逆えず。

雄「ねぇ、薮くんもう薬大丈夫じゃない？」

宏「ほんとだ、6時間経ったね」

雄「楽屋着いたら寝る前に薬飲んでもらおう」

二人に支えられてるとはいえ、気持ち悪さとしんどさを引きずりながら楽屋に向かい、山田のベンチプレスに寝っ転がる

宏「大ちゃん、もうちょい頑張って向こうのベッド行ける？」

大「むり」

裕「俺運ぶよ。あつー大ちゃんやばくない？」

大「へーきだよー」

ベッドに行って薬飲まされて、寝かされた。

自分じゃ何もできなくて誰かにやってもらわないといけない。

このままでコンサートが成功するのか…。

涼「大ちゃんなら大丈夫だよ」

大「え？」

涼「今日の公演不安でしょ？」

大「…うん、なんで」

涼「顔にそう書いてるよ。みんながいるんだから大丈夫。もし俺が大ちゃんみたいになってたらお前絶対助けてくれるでしょ？」

大「そうだね」

涼「だから大丈夫。ほら、薬飲んだし着替えるときになったら起こすから寝な」

山田の大丈夫という魔法の言葉を聞くと不安が嘘のように消えて、寝ることができた。