オレンジのひまわり (ページ12)

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慧side

裕「伊野尾くん、冷えピタ変えたほうがいいかな？」

慧「起きたらでいいんじゃない？」

裕「じゃあそうする」

本日の担当は俺と裕翔。

大ちゃんの弱ってる姿を見るなんてなかなかないからちょっと困る。

裕「大ちゃんどうした？」

大「気持ち悪くて寝られない…」

裕「吐きそう？」

大「そうなんだけど…でも…」

裕「ゴミ箱持ってな？あ、熱測ってもいい？」

裕翔が大ちゃんに体温計を挟んだのを確認して、俺が脇を押さえながら背中をさすっていると、コンサート中に飲んだであろう水分が一気に出ていく。

裕「スッキリするまで出しちゃいな」

慧「暑いね～裕翔冷えピタちょうだい」

裕「あ、うん。冷蔵庫に冷やしてるから取ってくる」

そのタイミングで鳴った体温計を抜くと38.7度とまぁ高熱なこと。

裕「落ち着いたら口ぐちゅぐちゅして横になろうね」

なんて言いながら裕翔が大ちゃんに冷えピタを貼ってて、しっかり者の弟感にくすっとしてしまう笑

大「もういい…」

慧「それ縛るから口濯いできな」

裕「行くよ大ちゃん」

大ちゃんから預かったものを縛って入り口に置く。これ処理どうしたほうがいいのか…明日なんとかするか。

大ちゃんのベッドの隣のベッドに大の字で寝っ転がるといい感じにまぶたが下がってくる。

そりゃ当然か、と思う1日だった。朝早くから最終調整をしドキドキの初日を迎え、緊張と疲れで睡魔に襲われる。

ホテルに帰り大ちゃんが寝たのを確認して、俺と裕翔交代で俺は光の部屋のお風呂を借りてさっぱりし、裕翔はどこかへ行った。

そろそろ明日に備えて寝ようかなんて言ってた時の一連の出来事。

裕「伊野ちゃん、ちょっとヘルプ」

なんて裕翔の声も聞こえず、気がついたら寝てしまってた。