この運命は恋ですか？【桃】

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A side

あれから約1週間。
私がヒート期間の間に、両親が荷物をまとめてくれて、にぃにの家で暮らしてます。
荷解きはほとんどできなかった。
今回のヒートはいつもよりなんだか変で、にぃにからも、あの日を境に匂いが強いって言われた。
身体もそうだ。
抑制剤が効きづらくなって、飲む量も増えた。
一回にぃにに抑制剤飲みすぎって怒られて隠されて喧嘩したくらい。
でも、火照りを抑えるのにも時間がかかった。
結果、いつもの量の半分の抑制剤を飲んで、少し軽くなったヒートを1人で抑える、と言うのを繰り返した。
それでもいつもより辛かった。
恥ずかしいくらい発 情して、部屋に充満する甘ったるい匂い。
まるで、出会えたあの日に番えなかった自分のことを、もう一度見つけてと言わんばかりに。
ほとんど荷物の整理も両親とにぃにに任せて、ニートの様な生活をしていた。


こ「終わった…ね。匂いも全然しない。」

「うん。今日から仕事復帰！」

こ「なんか今回変だったし、もう1日くらい休めばいいのに。」

「そうも行かないの。いってきます！」


心配するにぃにをよそに、出社する。

そういえば、今日莉犬さんが首輪届けに来てくれるって言ってたっけ。
明日からは首輪をつけて出社か…。
職場の人は私がオメガなのを勿論知っている。
稀有な目で見られることは今更ないと思うが、先輩とかめちゃめちゃきいてきそうだな…。
今日事前に話しておこう、と決めた。

久々の外は気持ちが良くて、昨日まで散々頑張って疲れた体でも、仕事を向かう気分を良くさせてくれた。

「一日頑張りますかー！」

誰に言うわけでもなく、伸びをしながら呟いた。


ー・ー・ー・ー
短いお話を3連ちゃん(笑)

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