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Satomi side

運命の番なんて面白そうじゃん。
そう思った。
ヒート時にフェロモンの匂いを嗅いだ時は、アルファがオメガに踊らされてると思った。
それでもおそらく運命の番であるAちゃんをみて、少し違うのかもしれないと感じた。
オメガもアルファに踊らされてる。
定期的にくるヒートに踊らされるのはアルファだが、運命の番が現れた時、より強く感じるのはオメガの方。
"俺のせいで"ヒートが引き起こされた。
そのことが支配欲を擽る。

ころんに適当なことを言ってAちゃんの様子を見に行く。
布団に縮こまって寝ている姿がやけに愛らしく見えた。
飽きもせず15分くらい寝顔を眺めていたところで、Aちゃんが目を覚ました。


さ「あ、起きた。」

「っ!?」


目をパチリと開けて後ずさる。
大方誰もいないはずの部屋に、人が、ましてや兄じゃない人が居たことに驚いたのだろう。


さ「怖がらないで。何もしないから。」


そうは口では言ってみるが、少し怯えた目、それでも俺を捉えて離さない。
惹きつけられて離れない瞳が楽しくて嬉しくて、近付きたくなる。
出来心で近づいてみて、顎を掬ってみる。
キスができそうなほど、顔を近づけると、何かを欲するようで、それなのに恐怖の色をした瞳が揺れていた。


さ「ねぇ、ドキドキしてる?さっきの、俺のせいでしょ?」


確信めいたことを尋ねれば、意味を理解したようで、目の色が変わる。
そうだよ、わかってるんでしょ?
俺と君は運命の番。
結ばれるように、惹かれ合うようにできている。

にっこりと笑ったら、ほんのりと顔が赤くなった。
かーわい。

そう思った途端、両肩をドンッと押し退けられた。


さ「いった。」

「私は…私は運命なんかに踊らされたくない。」


キッと睨んでそう告られた。
何を思ったのか、そう易々とお前のものにはならないぞ、という意思が込められている。
逃げようと思っても逃げられないから"運命"なのに。

結局俺の方が踊らされてるのか。
手に入れたくて焦ってしまったか、アプローチの仕方を間違えてしまったようだ。
それでも、最後には俺のものになるなら、この反応も充分面白いものではないかとすら感じてしまった。


さ「いいね、その目。自分の意思をきちんと持ってる子は好きだよ。」

「…私はあなたみたいな人きら……好きじゃありません。」

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作品ジャンル:恋愛
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夢花(プロフ) - フェロモン怖ぁ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル (2021年4月11日 23時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - りんさん» 確認ありがとうございます。私のわがままを押し付けるような形で申し訳ありません。ぜひ、ログインされました際にはご期待に添えていればなと願います。いただいたお時間無駄にしないよう少しでも楽しんでいただけたら幸いです。ありがとうございます。 (2021年4月11日 9時) (レス) id: 01cd285b43 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 読ませて、いただきました。ご丁寧に有難うございます!ログインしてみようかなと考えています。他の作品も楽しみにしています!これからも、頑張ってください。m(_ _)m (2021年4月9日 1時) (レス) id: 8208016f57 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - まっちゃさん» お手数をおかけしてしまいまして申し訳ありません。私自身がまだあまりうらツクのシステムを理解しきれておりません故…。ページに入れた際には楽しんでいただけたら幸いです! (2021年4月8日 22時) (レス) id: 01cd285b43 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!他作品まで読んでいただけて、とても嬉しいです。 続きページの件につきましては、コメントに収まり切らず、本ページ内でお話しさせていただいております。ご一読いただけますと幸いです。 (2021年4月8日 22時) (レス) id: 01cd285b43 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唯凛 | 作成日時:2021年3月14日 22時

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