話したい7【桃】

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さ「…っと、可愛すぎ。」


食らいつきたいのを必死に理性で抑えるために、目を塞いだ。
あんまり可愛いことしすぎないで欲しい。
こっちが持たないし、どこでもかしこでも可愛いことしかしないから、他の人に見られたらどうなることやら。
一呼吸おいて塞いでた手をそっと話すと、バッチリ目が合って、にっこりと微笑まれた。
その笑い方がやけに大人びていて、またドキリと胸が高鳴った。


さ「ほら、行くよ。」


悟られたくなくて、手を差し出したら腕ごと絡め取られる。
今度ははしゃぐ子供のよう。
今にもスキップしだしそうな勢いと笑顔。

どこ行くの？と言いたげに首を傾げる。


さ「んー…決めてない。どこ行きたい？」


出来れば二人きりになれるような場所がいい。


『さとみくんと2人になれる場所がいい！』


差し出されたスマホに映し出された文字は、今まさに自分が思っていたことと同じで、思わず顔がにやける。


さ「俺も同じこと思ってた。」


2人になれる場所となると…Aちゃんの家か俺の家か。


さ「俺ん家、また来る？」


そう問えば、満面の笑みで頷くAちゃん。


さ「あっ、買い物行こ。Aちゃんに晩御飯作って欲しいな〜。だめ？」


首を勢いよく横に振って、抱きついてくる。
どうやら作ってくれるらしい。


さ「ハンバーグ食べたい。」


ちょっと夫婦みたいな会話だな、なんて浮かれたことを思いながらリクエストをいえば、快く頷いてくれた。

スーパーに行くまでの間、ずっと手を繋いでいた。
恋人でもないのにー・・・。

ー・ー・ー・ー・ー・ー
さとみくん、キスしたがりすぎ案件。

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