話したい7【桃】

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ピーンポーン


気持ちを切り替えたところでインターホンがなる。
誰だろう？
覗き穴をのぞいたら、ころちゃんがいた。

扉を開けて抱きつく。


こ「はいはい。」


当たり前のように受け止めてくれるころちゃん。


こ「今日来ないかな、と思ったから僕がきちゃった。」


悪戯が成功したみたいに笑うころちゃん。
ころちゃんの腕をぐいぐい引っ張って中に入れる。


れいら「Aちゃんおかえ…ころんくん！？！？！？」

こ「うん、やっぱそのくらい驚いてくれた方が面白いわ。」


ころちゃんはれいらちゃんの反応を見て満足そう。
虐めちゃだめ、ってころちゃんの腕を引く。


こ「ごめんごめんw何作ってるの？」

れいら「本命用のシフォンケーキとマカロンです。ねー？」


れいらちゃんが私の方を見て可愛く首をこてんと傾ける。
私も満面の笑みでねー、って返す。


こ「へぇ〜、マカロンなんて作れるんだ。」


興味があるのか無いのか、身を乗り出しながら、でもどこかつまらなさそうに私たちがお菓子を作るのを見てるころちゃん。
作れなきゃ食べれませんけど、なんてツッコミは野暮だ。
そういえばころちゃんにマカロン作ってあげたことなかったなぁ。
マカロンって温度管理が大変だから、プレゼントになるほど綺麗に焼き上がるものって割と少ないんだよね。
パパやママにあげたら無くなっちゃうから、他にあげれなくて…。

オーブンをセットしてる間に、シフォンケーキ用の生クリームを泡立てる。
チョコのテンパリングはれいらちゃんがやってくれてるので、私はとにかく泡立てるのみだ。


こ「Aはさとみくん用でしょ？れいらちゃんは誰に作ってんの？」

れいら「え？…考えてなかったですね。まぁ友チョコですかね。」

こ「本命用じゃないの？」

れいら「あげる人いませんもん。」

こ「ふーん…じゃあ僕にちょうだいよ。」

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