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160-1 ページ22

Colon side

「ころちゃん!あのね!私ね!好きな人できたの!!」


学校で新しいことを習ってきた子どもが、親に自慢する。
まさに言い方はそれで、でも、言ってることは割と突拍子もないことだった。

粗方想像はついていたけれども、本人の口から告げられると、流石に驚く。


こ「…何急に。」

「もっと驚いてよ。」


十分驚いてる。
驚きすぎて反応できてないだけだ。
もっと聞いてと言わんばかりに僕の膝に乗る。

れいらちゃんが上手いことやってくれたんだろうな、とは思ったが、まさかここまで進むとは思わなかった。
れいらちゃんはどこで気付いたんだろう?
さとみくんの気持ちにも気付いているのだろうか?
こういうのはやっぱり女子の方が得意なようだ。


こ「誰?僕の知ってる人?」


まぁ知ってるんだけどね。


「……。」

こ「なに?」

「…ころちゃん知ってるでしょ。わかって言ってるでしょ。」


ありゃりゃ。ばれてらぁ。

ニヤニヤと笑ってみせると、恥ずかしそうに僕の胸に顔を埋める。


「…さとみくんには内緒だよ?」


恋しちゃってんなぁ。
いじらしくて可愛い。

Aは気付いていないけど、さとみくんの方がずっと前からAのこと好きだったのにね。
その上で、Aを待っていてくれた。
気付くのを、成長するのを、整理がつくのを。
まだ少し時間がかかりそうだけれど、友人の思いが実りそうなことに、なんだか僕まで嬉しかった。

こ「バレンタイン、さとみくんにあげるの?」

「うん。れいらちゃんがね、手伝ってくれるの。みんなにもあげるよ?でも…。」


さとみくんだけ特別。
小さい声で恥ずかしそうに言うA。
さとみくんにも見せてあげたいくらいだ。

Aにとっての初めての恋心は、入り口は暗かったかもしれないけれど、今はきっとキラキラ輝いているんだろう。


「さとみくん、何が好きかな?どんなの作ったら喜んでくれるかな?」


恋するその表情は、今までずっと一緒にいた僕ですら初めて見る表情。
楽しそうで、嬉しそうで、でもどこか不安定で。

それでも朝よりずいぶんスッキリした表情のAをみて、安堵する。
これはちょっと休めば心も身体も安定しそうだ。


こ「Aの作ったものならなんでも喜ぶよ。」

「むー…ころちゃん適当。」


適当じゃないよ。
本当のこと。

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作品ジャンル:恋愛
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かろん - これみてたときに、発狂したくなったけど、下の階にお客さんがいた件wwニヤニヤしてました (2021年5月8日 14時) (レス) id: 3cb105e1fa (このIDを非表示/違反報告)
かーな - さとみくんのキスしたがりのところ可愛い (2021年4月1日 14時) (レス) id: d96fccd218 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - もなぁさん» コメントありがとうございます!恋を自覚してからグダグダ宙ぶらりんという(笑)付き合ってるレベルにイチャイチャはしてるんですけどね…。頑張って付き合えるよう動かしていきます!!w (2021年3月9日 15時) (レス) id: 282d732e79 (このIDを非表示/違反報告)
もなぁ - 把握です!ww早く付き合って欲しいなぁ〜これからも頑張ってくださいっ! (2021年3月8日 21時) (レス) id: 935d4bc1e3 (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - 缶づめろでぃーさん» コメントありがとうございます!距離感バグが著しいBD編です(笑)楽しんでいただけてるようでとってもうれしいです!書いてて私も楽しいので!!w (2021年3月8日 11時) (レス) id: 3e3b4d1012 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唯凛 | 作成日時:2021年2月9日 23時

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