話したい7【桃】

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感情の答えがわかって、心が少し軽くなる。
黒く塗りつぶされて重たかった何かがふわっと消える。

A、さとみくんのことが好きなんだ。


れいら「じゃあここからは恋バナだね！好きって伝える？告白しちゃう？」


顔が赤くなるのがわかった。
あんなに近くにいたのに、話せるのに、それを伝えるのはなんだか気恥しい。それに…。


『拒絶されるのは怖い。』

れいら「まぁそうだよね〜。とりあえずアピールとアタックだね！この季節だし…バレンタインチョコ、作っちゃう？」


バレンタイン…。
毎年ころちゃんとパパところちゃんパパにはあげてる。
今年もそのつもりで、メンバーみんなとれいらちゃんにもあげたいな、と思っていた。


れいら「友チョコとか義理チョコとは別で。さとみくんだけ特別に。ね？」


れいらちゃんの顔はなんだかワクワクしてる表情だった。


『れいらちゃん、一緒に作ってくれる？』


バレンタインにも作ってるだけで、今まではいつも通りお菓子を作って渡してただけ。
特別にバレンタインを楽しむなんて、したことが無いから、どうしていいのか分からない。


れいら「作ろ作ろ！今年はバレンタイン休日だし！あっ…でも私の家だとちび共がうるさいしなぁ…緊張しちゃうよね？」

『私のおうち、来る？』


お友達を家に呼ぶなんて初めてで、少し緊張しちゃうけど。


れいら「いいの！？じゃあ決まり！…初めての気持ちばっかで不安とか、怖くなったりするかもしれないけど、恋って楽しいよ。ありのままの感情でいいと思う。でも、もし不安で辛かったら、いつでも話してね？」


うん、って頷いて、れいらちゃんに抱きつく。
れいらちゃんに出会えてよかった。

初めての感情。
怖くて、不安も勿論あるけど、大切に育てていきたい。
そして、いつか、自分の気持ちに整理がついたら、さとみくんにこの気持ち、聞いてもらいたい。

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