話したい7【桃】

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そう言ってれいらちゃんは私の手を引いた。
折角入った校門をでて、ゆったりとしたカフェに連れていかれる。
人も少なくて落ち着いた雰囲気。


れいら「どうせ今日2コマじゃん。1回くらいサボっても大丈夫。」


…なんでころちゃんもれいらちゃんも、私を病人みたいに扱うの？


『私体調悪くない』


送信してから気づく。
言い方がきつかった。


『違う、ごめん、心配してくれたのに…』


れいらちゃんはニッコリ笑った。


れいら「違う違う。私がAちゃんと話したかっただけ。ね？」


驚かなかったはずないのに、そうやって返してくれた。
ごめんね、って気持ちでギュッて抱きつく。
れいらちゃんはすごく優しい。


れいら「ねぇ、ライブ、本当は楽しいだけじゃなかったでしょ？」


抱きついたまま顔を上げる。


れいら「話すの辛くなかったら教えて？」


あの日のさとみくんみたいだった。
話したら、また困らせちゃう？


れいら「さとみくんに会ったら落ち着いた？」


首を横に振った。
話していいのか、話さない方が良いのか。
さとみくんの時みたいに、困らせたくない。
でも、どこかで分かってた。
1人で悩むには、解決するには、分からないことだらけで不可能だって。


れいら「Aちゃんさ…さとみくんのこと好き？」


なぜそんなことを聞くんだろう。
答えは決まってる。


『好きだよ。大好き。』

れいら「それはさ、ころんくんと一緒？」

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