話したい3【桃】

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「あっ、ねぇころちゃん、私の事なにか喋った？」

こ「へ？」

「れいらさん、私のことわかってるみたいな話し方してたよ？それに、手繋いでるところ見て、幼なじみ？ってきいてきた。」


年末の放送、見てくれてた子なのか。


こ「話したよ。ごめんね、勝手に。…クリスマスの時の料理、みんなが誰が作ったのー？って。その時の流れで。」

「私の緘黙も？」

こ「それとなく…ね。」


だからか〜、と納得してるA。
怒られるかな？と思ったけど、逆にあの時の放送がいい方に進んだようだった。


家に着くと、解放されたように僕に抱きつくA。
言い表せない感情を、こうしてスキンシップで表現するのはもはや癖だ。
いっぱいいっぱい頑張ったね。
たくさん、頑張ってるね。


「ころちゃん、私にもお友達作れるかな？」

こ「その子と仲良くなりたいの？」

「うん…。」

こ「んー…どうだろうね。さとみくんたちの時と違って、僕が間に入ってあげることは出来ないから…Aが頑張らなきゃ。」


事実を述べれば不安そうにぴっとりひっついてくる。


こ「言ったでしょ？Aのことは僕が守るから。好きなようにしていいよ、って。」


ひっついたまま、こくりと頷くA。
そんな姿が子供のようで思わず笑みがこぼれる。


「…頑張る…。お友達になりたいなぁ…。」


だいじょーぶ。出来るよ。
不安そうなAの頭を撫でるが、緊張が顔に出てる。


こ「…頑張ってるAにご褒美をあげよう！」


Aに笑顔になって欲しくて、このタイミングで発表することにした。


「なになに！？」


パァァっと効果音がつきそうなほど笑顔になるA。
予想通りだ。


こ「今度ね、メンバーたちとお泊まりの旅行行くんだけどAも来る？」

「行きたい！！！！」


あまりの即答に驚く。
さらに飛びつくように抱きしめ直してくるから体勢が崩れる。
こらっ、って怒ろうと思ったが、あまりに嬉しそうな顔をするから何も言えない。
とことんAには甘すぎると我ながら思うが、今日はすごく頑張ったし、許してあげることにした。


ー・ー・ー・ー・ー
年末もなかなかやばかったけど、新年早々仕事でめちゃめちゃ悲しい出来事が重なりすぎたので、さとみくんに甘やかされたくなりました。さとみくんを出したいです。
なので一度切ります。

この後もれいらちゃんはちょいちょい(どころじゃなくなるかもしれないけど)でてきます！

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