話したい2【桃】

57-2 ページ40

る「前もピザ食べた時、ソースついててさとみくんに同じようなことされてましたね。」

ジ「世話したくなる感じあるよな〜。」


なんか子供扱いされてる…？


こ「Aはあかちゃんだからねー。」


ころちゃんがほっぺをむにむにしてくるもんだから、むーっ、って怒る。
あかちゃんじゃないもん。
立派に成人女性ですぅー。


こ「ごめんって。ねぇ、クレープ一口ちょーだい？」


謝る気のない謝罪。
やだ。あげないってクレープを引き寄せる。


こ「僕が買ったのに〜。」


ころちゃんが食べようとするから、とられまいとさとみくんの横に逃げた。


さ「ん？」

こ「すぐさとみくんの方に逃げる。」


だってころちゃん私のことあかちゃん扱いするもん。
同い年なのに。


さ「俺にはくれる？」


にこにこと問いかけてくるさとみくん。
ころちゃんに買ってもらったやつだけど、どうぞって差し出す。


さ「え？いいの？」



うん、って頷いてクレープ傾ける。
食べたい、って自分から言い出したのに、何故か遠慮がちに食べている。

美味しいでしょ？と首を傾げてみせる。


さ「ん、ありがと。美味しい。」

ジ「間接キスやん…。」



ジェルくんのボソッと呟いた一言で気付く。
そっか、あんまりこういうことってしないのか。


る「ころちゃんとは気にしたことないってやつですか？」

な「いやー…でも流石に、他の男子の時は気にした方がいいよAちゃん。男は馬鹿だから。」


ごめんなさい、ってさとみくんに頭を下げる。


さ「いや、こっちこそごめん…。欲しいって言ったの俺だし…本当にくれるなんて思わなかったけど…。」


冗談か冗談じゃないかなんてわかんないもん…。
なんかころちゃん1人で大爆笑してるし。
申し訳なさと恥ずかしさでいっぱいいっぱいになる。


意識してしまって、何だか食べ辛い。
平静を装いながら食べるけど、一口齧るごとに、何だかドキドキした。

58→←57-1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す