話したい2【桃】

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Satomi side

突然立ち上がったと思ったら、ふらついてるから危ない、と思ってAちゃんの腕を掴んだ。
まだふわふわしてるようで、座るように促したら何故か俺の膝の上に座ってきた。

いや、この体勢はやばいって。
だって対面座i…

さ「ちょ、ねぇ、Aちゃん！？」

「んーん…」

駄々をこねるように、ぎゅっと抱きついてくる。
しんどいのか、高熱のせいで息も荒い。
相手が好きな子となれば、嫌でも意識してしまう。
辛そうなので可哀想だが、こちらもある意味可哀想だ。


こ「おぉー。最近Aその体勢お気に入りなんだよね。」

さ「ちょっとマジで笑い事じゃねぇ、って。」

こ「役得じゃん。」

さ「そーだけどさ…てかよくころんこれ耐えれるな。」

こ「いやだってAにそんな感情ないし。赤ちゃん抱いてる気分だわ。」

「あかちゃんじゃ…ないもーん…」


とろーんとした声で反論するAちゃん。
熱のせいか、いつもの緘黙は無いらしい。


こ「はいはい。A、こっちおいで。そろそろさとみくんお仕事だから。」

「んー…」


擦り寄ってくるAちゃんはめちゃくちゃ可愛いけど…そろそろ個人枠の準備をしなきゃいけない。

熱で火照った顔で、目をとろんとさせながら俺を見つめる。
ドキッとしてしまう。
というかさっきからめちゃめちゃドキドキしてる。
可愛すぎる。


さ「やべぇ…」

こ「やべぇじゃねぇよ。ほらA、寝るよ。」


そう言いながらひとしきり笑い終えて、俺からAちゃんを奪うころん。
結局ころんに抱っこされれば、ころんのことをぎゅっと握ってる。
俺だけに甘えて欲しいな、と思いつつ、まぁころん には勝てない。

とはいえ、Aちゃんにあそこまで甘えられると思わなかった。
いつもより距離も近くて、甘えモード全開。
好きな子があんな風に甘えてくるなんて男の夢だろ。
心臓がまだ高鳴っている。
放送が始まる直前まで上気したAちゃんが忘れられなくてドキドキしていた。


ー・ー・ー・ー・ー

さとみくんにもころんくんにもでろでろに甘やかされる熱発回。赤ちゃんになるAちゃんを書いててとても楽しいのでまだまだ続きます(笑)

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