話したい2【桃】

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Colon side

Aが引っ越してきてから、ほぼ毎日のように会っている。
その日あった出来事を僕に報告するのが日課なようだ。
お泊まりをしたのは最初の方だけで、きちんと家に帰って1人で寝させてるよ。
毎日お泊まりしてたらAの両親が一人暮らしを始めさせた意味がなくなるからね。

そろそろ伝えなきゃなー…。


「あのね、今日大学の調理実習でね、デザートにプチタルト作ったの！そしたらみんな上手、って褒めてくれて嬉しかった！」


こ「良かったね。また僕に作ってよ。」


「作る！」


日課の報告を終えて、僕の膝の上でだらーんとするA。


こ「A、ちょっとお話聞いてくれる？」

「ん？なに？」


Aを起こして向かい合わせになる。


「…悲しい話は嫌だよ。」

こ「うーん…Aにとっては悲しい話になっちゃうかもしれない。」


その言葉だけで既にショックを受けてるようだった。
ごめんね。
でも話さなきゃいけないから。


こ「…僕ね、大学辞めた。」

「…」

こ「僕、You◯ubeとか、ツ◯キャスとかで動画配信してるんだ。それで、同じように活動してる人たちと、グループを組んでる。さとみくんや、前来たみんながメンバー。その活動が忙しくなってきてね…ちょっと大学通うのが大変になっちゃった。迷ったけど、僕はみんなと一緒に挑戦していきたいし、色んな人に笑顔を届けたい。」


Aの反応が見るのが怖くて、一気に話した。


「…知ってるよ。すとぷりでしょ。」


返ってきたのは思いがけない答えだった。

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