親代りがゆごじぇな件について

# ページ9

「ジェシーはさ、話したほうがいいと思う？」



Aちゃんがお風呂に入っている間に、洗い物をしながらジェシーに問いかける



リビングのソファーで彼がもぞもぞ動いたのが音でわかった



「話すって？」



「Aちゃんに話すべきなのかなって




俺とジェシーが付き合ってること」



洗剤がついた手を洗い流して、ぺっぺと水をきる



そろそろ乾燥の季節だな



ジェシーがソファーに背を預けながら口を開いた



「俺は反対かなぁ



まだAちゃんのことを100%信用できないっていうか」



絶対いい子ではあると思うけどね、と肩をすくめて言ってのけた



「こーちは？どう思うの？」



「俺は……



俺もまだ、Aちゃんのことを信用しきったわけではないけど」



でも、自分が言ったのだ。親代りになると



彼女に隠し事をするのは、なんだか気が引けた



「一緒に住むんだから、話しておきたいなって気持ちもある」



……理解してもらえるかは、別として



「まぁ、そんなに難しく考えなくてもいいんじゃない？



話してもいいって思える日まで、のんびり暮らそ」



いつの間にか俺の背後に回っていたジェシーにぎゅっと抱きしめられる



こいつに言われると、説得力なんてないのに、安心してしまうから不思議だ



「ん、ありがと。ジェシー」



「HEHE！もしかしたら俺らラブラブ過ぎて話す前にバレちゃうかもね！」



「怖いこと言うなよ……」





「お風呂あがりました、よ……」



……世界最速フラグ回収



肩にタオルをかけたままのAちゃんが台所でバックハグする成人男性二人組を見て絶句してる



やばい。まさかもうバレて…….



「いや、これはその」



「んふ、本っ当に仲いいんですね二人とも」



Aちゃんはちょっと笑ってそのままスルーしていった



案外、バレないかも……？





イチャつきたいけどバレたくないゆごじぇVS超絶鈍感シンメオタク女子

ファイッ！

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