【番外編1】カンパニュラの独白 ページ19
お盆の季節ということで
お墓参り
本編よりも前の時間軸です(事故から一ヶ月後)
side.sn
足音がして、意識を浮上させると、俺の墓の前には長身ハーフの男
『ジェシー！』
「しんたろー。久しぶり」
彼の目の前で手を振ってみるも返答はなし
やっぱ、見えないのか
ジェシーはまだあんまり汚れてもいない俺の墓石を丁寧に拭きながら、一人話し始めた
「北斗は、慎太郎が庇ってくれたおかげで体は無傷だったよ」
『……っほんと！？よかったぁ』
俺が北斗を突き飛ばした直後にセットに押し潰されたから、結局彼が無事だったのか知る由は無かったのだ
「でもねぇ……
心が、壊れちゃった」
ジェシーは目を伏せたままそう言ってのけた
『……どういうこと？』
「慎太郎が死んじゃった現実から逃げようとして、北斗自身を殺しちゃったんだ」
北斗自身を、殺した？
ジェシーは手を止めて、まっすぐ俺のほうを見つめる
目が合ったように思えて、どきっとした
「……北斗がさ、自分は慎太郎だって言って聞かないの」
『そっ、か……』
「俺らもどうにかしようとしたんだけど、治んなかった
今は大我がつきっきりで看病してくれてる」
『大我が……？』
大我だって、あの現場で北斗と同じように恋人を失ったはずだ
背負わせてしまった
『あは、助けたつもりだったんだけどなぁ……』
力なく呟いた言葉は、誰に聞かれるまでもなく晴天に消えていった
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rarai0821(プロフ) - こんなに感動する作品久々に読みました。これからも頑張ってください!! (2023年4月27日 23時) (
レス) @page17 id: 17c89b6bef (このIDを非表示/違反報告)
あかさ(プロフ) - おもしろいです！こんなストーリー初めてな氣がします。最高に楽しくて続きが知りたいです。 (2022年10月16日 21時) (レス) @page7 id: 5c2ac0054a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕里 | 作成日時：2022年10月4日 23時
