第十七話 逃げたらダメだ ページ19
総統閣下が、あぁ…とどこか察したような声音を立てて、話し出す。
gr「まあゾムとショッピは省いて構わないだろう。A、実は幹部はこれで全員ではない。街に傍聴員として派遣している奴がいる。それと、もうすぐ新たに情報工作員を迎える予定だ」
名前全員覚えられるかな…。ショッピさんの手の温もりを目元に感じながら思う。
gr「ところでA、少年よ」
いきなり、総統閣下の声が楽しそうな愉悦のそれに変わった。目を見ないで話すのも失礼かと思い、恐る恐るショッピさんの手を退けて総統閣下の方を向く。
『何でしょうか』
gr「先程のナイフ避け、見事だったぞ。良ければ1つ、誰かと模擬戦をしてみないか」
『ほぇ？』
予想外の言葉に、思わず間の抜けた返事をする。顔を輝かせる総統閣下の横では、トントン書記長がため息をつき、オスマン外交官が頭を押さえた。戸惑って眉を顰めていると、
rb「あっおいコネさん！」
ut「止めとけコネシマ！！」
制止の声と同時に、私にフッと大きな影が落ちてきた。
???「おいガキ、俺とやれや」
180はあろうかという長身に、整った口から放たれる鋭利な言葉。ゾムさんが何か言いかけたが、私は首を振ってそれを制した。…だって、ここで嫌だなんて言ったら、私はこの人を否定することになるから。
『喜んでお受けします』
碧眼の人はフンと鼻を鳴らすと、私の肩に置かれていたショッピさんの手を薙ぎ払い、私の手首を強く掴んで歩き出した。
???「……」
引き回しているくせにこちらを気にする素振りもなく、一言も発さずにずんずん歩いていく。握り潰されそうな手首が痛かったが、何も言わずに着いていく。今逃げたらダメだ。幹部の人たちはこの人の言外に何かを感じたのか、ただ無言で着いてくる。
???「まあ入れや」
そう言われ乱雑に手を離される。そこは、街中を模したような部屋だった。広場のような空間や低い建物の波。金髪の人は広場の真ん中でプラスチックのような物でできた剣を構えた。近接武器が得意なのだろうか。頷いてそちらに行く。向かい合うと、その人は
???「俺はお前が拾われたってことしか知らん。手加減はせんで」
と言った。
『はい』
真っ直ぐに目を見て答える。模造刀ごと腰紐を外し、ゾムさんに
『持っててください』
と投げ遣った。
???「…さっさと行かしてもらうで」
金髪の人が距離を詰めてくる。無論、私は迎撃などしない………いや、出来ない。何故なら、私は戦い方なんて知らないから。
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RURU - あああああ好きです(好きすぎて発狂) (2021年1月10日 15時) (
レス) id: 4226f6833e (このIDを非表示/違反報告)
ゆずの(プロフ) - 今まで読んできた中で総統の目を「ルビーを王水に溶かした」って表現してるの 初めて 好みすぎた (2020年11月23日 22時) (レス) id: d277476c39 (このIDを非表示/違反報告)
ちびごん1 - あ、これ、聖女が夢主ちゃんパティーンですね！！うん！知ってた！！(長年の勘(約五ヶ月))月奈ちゃんが限界オタクなら辛いんだろうな(スマホを持ってない場合)うおおおおお！早く二人が再会して元の世界に戻れることを祈りまああああす！(近所迷惑) (2020年10月28日 2時) (レス) id: 4fdb0260c0 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 主さんがジャンピングスライディング土下座をするならば私はジャンピングスライディング焼き土下座ダ！！（何競ってんねん（主さんすみません）） (2020年10月27日 21時) (レス) id: 409dd9da63 (このIDを非表示/違反報告)
暇人な名無し(プロフ) - レイさん» それな！？(ジャンピング&スライディング土下座) (2020年10月27日 20時) (レス) id: d7b6c8461a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2020年10月18日 10時
