第十一話 決意 ページ13
軍人にならないか、かぁ。日本じゃ絶対に有り得ねーお誘いだな。真面目な顔で後ろから覗き込んでくるゾムさんと、正面からじっと見つめてくるショッピさん。
syp「無理にとは言いませんよ、これは半分俺らの我儘なんで」
ちょっと考えながら２人を見上げる。…軍人、ね。私には縁の無い話だと思ってたんだけどな。でも、ここは私の知ってる世界じゃないし、ゾムさんとショッピさんと離れてしまったら、身寄りも当然居なくなる。それに……
『…ついて、行きたいです。お2人に』
恩返しだって出来てないし。
zm「ほんま？」
一瞬俯いてからすぐにバッと顔を上げて、ハッキリと言う。
『僕…ゾムさんやショッピさんと一緒に行けるなら、軍人になります。それで……』
そこで少し言葉に詰まる。ショッピさんが上司からの情報によると丁重に扱われてるらしいから大丈夫だ、とは言っていたけど、やっぱり心配だ。
zm「うん。それで？」
ゾムさんが柔らかな声音で優しく促してくれる。パッと見の印象からは想像もつかない、包み込んでくれるみたいなあたたかい声。
『それで…月奈を助けたい。あんな傲慢そうで身勝手そうな皇太子野郎から、月奈を奪還したい』
これは、私の強い意思。2人の目を見返しながら、決意表明のように宣言する。
『力が、欲しいんです。親友を助けるための。だから、僕を軍人にしてください』
言い終わるや否や、ゾムさんが私を抱く腕を更にキツく絞めてきた。
zm「よう言ってくれた！！これで文句無しにお前は俺の部下や！！」
『く、首……ゾムさん首折れる…あと腰も…』
syp「ちょっとゾムさん、まだゾムさんの部下とは決まってないでしょ」
ショッピさんがゾムさんの腕を私から器用に外しながら言う。
zm「…スニークさえ覚えればAの暗殺部隊への適性は満点やろ」
syp「冷静な状況判断が即座に出来るなら遊撃部隊向きでしょ」
また花一匁やってるよ。大人げないなこの人たち。
『連れてって…くれるんですか？』
恐る恐るそう訊くと、2人は目をぱちくりさせてから笑顔になった。
zm「当たり前や、だってこれはお前の意思やろ？」
syp「上司には、
じゃあ、と目を輝かせると、2人はポンと私の頭に手を置いた。
zm「力、欲しいんやろ」
syp「城行って総統に会いに行きましょ、話すこともあるし」
明日発とうと言われ、私は力強く頷いた。…今日から私は、軍人だ。
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RURU - あああああ好きです(好きすぎて発狂) (2021年1月10日 15時) (
レス) id: 4226f6833e (このIDを非表示/違反報告)
ゆずの(プロフ) - 今まで読んできた中で総統の目を「ルビーを王水に溶かした」って表現してるの 初めて 好みすぎた (2020年11月23日 22時) (レス) id: d277476c39 (このIDを非表示/違反報告)
ちびごん1 - あ、これ、聖女が夢主ちゃんパティーンですね！！うん！知ってた！！(長年の勘(約五ヶ月))月奈ちゃんが限界オタクなら辛いんだろうな(スマホを持ってない場合)うおおおおお！早く二人が再会して元の世界に戻れることを祈りまああああす！(近所迷惑) (2020年10月28日 2時) (レス) id: 4fdb0260c0 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 主さんがジャンピングスライディング土下座をするならば私はジャンピングスライディング焼き土下座ダ！！（何競ってんねん（主さんすみません）） (2020年10月27日 21時) (レス) id: 409dd9da63 (このIDを非表示/違反報告)
暇人な名無し(プロフ) - レイさん» それな！？(ジャンピング&スライディング土下座) (2020年10月27日 20時) (レス) id: d7b6c8461a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2020年10月18日 10時
