内緒の小話頁三 kn side ページ45
「…にしても、どうしようコレ」
半分ベッドからずり落ちたままにしておくのは論外だが、戻そうにも先程までAが横になっていた場所はゾムに陣取られている。なんちゅうアクロバティックな寝相やねん……ガキやなかったら殴っとるわ。まあ修学旅行とかの思い出の限り、大きくなってもゾムの寝方は改善されなかったみたいやけどな。
「引きずり下ろすのも何だかなぁ…」
床に転がす訳にもいかないし、かと言ってリビングのソファに運ぶまでの間でもしも起こしてしまったりしては可哀想だ。どうしたものかと悩んで居ると、
『う…ん……』
と顔を顰めながらAが寝返りを打とうとする。
「待て待てお前、それ以上こっち来たら……って、うおっ！？」
睡眠中の人間に意味無く話し掛けて止めようとすれば、遂に落ちて来たAの下敷きになる様な体勢で床に倒れ込んでしまった。
「ちょ、お…マジかお前……」
何かを口走らないと色々なモノがアブナイ気がする。この際倒れた勢いで頭をぶつけた事はどうでも良いから、どうか俺の理性を保たせて欲しい。アカン。これはほんまにアカン。こいつよう解らんけど何かめっちゃええ匂いするし、思ってたよりずっと身体も小さいし、あとばりばり胸が当たっとる。……いや、変態オヤジか俺は。
「もう心臓持たんわ…」
ガキ共を見る時の慈愛たっぷりな表情とか、明け透けで裏の無さげな良く通る笑い声とか、ふとした瞬間に見せる向日葵みたいな笑顔とかの、クラスでは知らない姿。………可愛い、んだと思う。自覚は無いだろうけれど、そもそも俺の事を『モテるもんねぇ』とか言うこいつ自身が男に人気があるのだ。顔そのものに限らず、人との接し方が上手いから。
「Aって優しいし良い奴だよな。付き合い悪いけど」と言われているのを良く耳にする。Aはどんな男から放課後デートに誘われようが『バイトだから』の一言で切り捨てる難攻不落の多忙人として有名だ。だから、「助けてくれ」と俺がSOSを出した時にバイトを犠牲にしてまで世話をしてくれるとは思ってもみなかったし、俺の為では無くガキらの為だと解ってはいても少し嬉しかった。
「あーあ、ロボロが変な事言うからや…」
──「どうせの機会なんやし、気張りや」──なんて囁いて来たロボロを今更恨む。Aを家に上げた当初は神に誓って下心なんて無かったのに。楽な姿勢になろうとそっと体を起こしてベッドに背を預け、両腕でAを抱える様にしてから目を閉じた。
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ゆんゆん - っはぁぁぁぁぁぁ〜……日々のストレスが浄化される… (2022年8月27日 1時) (
レス) @page19 id: 92722fc768 (このIDを非表示/違反報告)
ハレル - ｴｯ､ﾏｯマ・ジ・デがわいぃぃぃぃ (2021年10月16日 10時) (レス) @page16 id: 58776279bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆきだるま(プロフ) - ちょ、え、あ、んぇ？可愛いんですけど、え、可愛いんですけど、ひええ(死) (2021年7月3日 13時) (レス) id: 0688babc69 (このIDを非表示/違反報告)
羽具(プロフ) - 可愛すぎる！！knさん可愛すぎる！！かわいいのいっぱい死ぬ！！！ (2021年7月3日 12時) (レス) id: a3fd2bf9c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 最 ＆ 高 (2021年6月28日 23時) (レス) id: 12efeb13d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2021年5月30日 18時
