保育代行三十九話目 ページ42
「き、均一な薄さにならん…」
『良いよ良いよ、ちょっとくらい。手作りなんだしご愛嬌だよ』
大くんを手伝って麺棒でタネを伸ばしている捏島が嘆くのに笑いつつ、オーブンの余熱設定を確認してから器用に一人で黙々と作業しているショッピくんを見る。
『ショッピくん上手だねぇ』
「かんたんっすから」
『あははっ、簡単だってよ捏島』
「喧しいわ」
ドヤ顔でこちらを振り向いたショッピくんを褒め、ゾムくんが「ふたりでやる」と言って聞かなかったの為に共有していた麺棒から手を離す。
「A、おしまいなん？」
『ううん、ここからが本番だよ』
見上げて訊いて来たゾムくんにそう言って、『じゃじゃーん』と色々な抜き型の入った袋を取り出す。
『これなーんだ！』
「…！うさぎさんや」
『お、大くん良く解ったね。兎さん好きなの？』
優しく訊けば、大くんはへにゃっと笑って答えてくれる。
「うん。かわええから」
…可愛いのはお前なのですが。鬱島、お前の幼少期は確かに天使の様だったと私はしっかり認識したよ。
「これは？くま？」
『うん、熊さん』
「これ、なんすか？ねこ……かな」
『ん？そうそう、猫さんだよ』
こんな手軽なアイテム一つでここまで喜んで貰えるとは予想外だった。男の子でも、動物の抜き型で盛り上がってくれるんだなぁ…全く可愛いったら。
「…作ったん？」
『そうだよ。厚紙にアルミホイル巻けば簡単に出来るから、好きな形を作れるからオススメ』
はぇー、なんて感嘆詞を吐いて眺めている捏島を小突き、『ほらほら、捏島も型抜きやって』と促した。
「穴だらけになった残りはどうするん？」
『まとめてもう一回同じ様に伸ばせば良いんだよ。粘土工作みたいにさ』
「終わりやないんかこれで」
『こんなに余ってるのに捨てるとか有り得ないでしょ。勿体無いじゃない』
「…それもそうやな」
捏島って……本当に料理とかお菓子作りのスキル無いんだな。クッキーの型抜きの工程すら良く知らないとは思わなかった。この二日余りで捏島が学校での印象よりもかなり粗雑でポンコツな奴だという事は解ったけれど。…ま、その方が人間らしくて魅力的だよね。
「できたー！」
『うん、上手！』
何回かまとめては抜いてを繰り返し、型から外した物をクッキングシートに並べる。温めておいたオーブンに入れて焼き時間をセットし、三人を振り返る。
『じゃあ皆おてて洗って、焼けるまで少し休憩しよっか』
「はーい！」
そろそろお昼寝の時間だし、ね。
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ゆんゆん - っはぁぁぁぁぁぁ〜……日々のストレスが浄化される… (2022年8月27日 1時) (
レス) @page19 id: 92722fc768 (このIDを非表示/違反報告)
ハレル - ｴｯ､ﾏｯマ・ジ・デがわいぃぃぃぃ (2021年10月16日 10時) (レス) @page16 id: 58776279bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆきだるま(プロフ) - ちょ、え、あ、んぇ？可愛いんですけど、え、可愛いんですけど、ひええ(死) (2021年7月3日 13時) (レス) id: 0688babc69 (このIDを非表示/違反報告)
羽具(プロフ) - 可愛すぎる！！knさん可愛すぎる！！かわいいのいっぱい死ぬ！！！ (2021年7月3日 12時) (レス) id: a3fd2bf9c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 最 ＆ 高 (2021年6月28日 23時) (レス) id: 12efeb13d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2021年5月30日 18時
