保育代行二十一話目 ページ23
『へ…』
いきなりの事に一瞬思考停止して、口をパクパクさせながら捏島を見る。暫し不思議そうな表情をしていた捏島は、みるみる赤くなって手を引っ込めた。
「す、すまん！何か飯を手渡して貰うのとか嬉しくて、つい……他意は無かってん！！」
『い、いや平気……ちょっと吃驚しただけ』
まさか自分が撫でられる方だとは。まだドキドキしている心臓を必死で抑えながら、スプーンを人数分持って捏島と共に食卓についた。スプーンを手に取ってすぐ食べ始めるかと思いきや、子供達はしきりに首を捻っている。『どうしたの？』と訊けば、ゾムくんが勢い良く右手を挙げた。
「トマトかける！」
「…？トマト？？何のこっちゃ」
『ああ、ケチャップね。でもゾムくん、ご飯にトマトの味付いてるよ？』
「でもかける！！」
『わ、わかった…取ってくるね』
一度席を立ってケチャップ片手に戻れば、三人は嬉しそうに両手を差し出す。
「じぶんでやる」
『良いよ、はいどーぞ！』
楽しそうにお絵描きする子供達を見守っていると、捏島にそっと話し掛けられた。
「何でアレで伝わるん？」
『え？何となく、かなぁ…子供の言う事って支離滅裂ってか唐突だから、推測するか状況から読み解くしかないからさ』
「ふーん、そう言うモンか。………なぁ、A？」
『何？』
急に改まった声を出した捏島に何事かと横を見れば、捏島は何故かオドオドしながら言う。
「その…お前、嫌やなかった？撫でられるの」
『へ？別に』
「あ……ほんま？」
『うん。誰かにこんな事されるの久々過ぎて、寧ろちょっぴり嬉しかったくらいだよ』
そう返すと、捏島は突然わしゃわしゃと私の髪をかき回した。
『えっ、え！？何いきなり！？』
ボッサボサの髪の毛が映る視界で捏島を仰げば、捏島は悪戯っ子の如くにししと笑う。
「“何となく”やんな？」
『〜〜っ、全然読み解けて無いよ馬鹿！』
子供達の前で何て事をしてくれるんだ。照れ隠しに叫ぶも、捏島はまだクスクス笑っている。
「なーA、いただきますは？」
『うえっ！？う、うん！皆でいただきますしようか！！』
…お構い無し、なら良いか。子供という生き物は存外色事に敏感に気付くから、このドギマギを察されない様に気を付けないと。
「「「いただきます！」」」
『召し上がれ』
うまいー！と捏島まで一緒になってガツガツ食べるものだから、平和過ぎる空間につい笑みが零れてしまう。
『ふふっ、可愛いなぁ』
ふとそんな言葉が口を突いた。
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ゆんゆん - っはぁぁぁぁぁぁ〜……日々のストレスが浄化される… (2022年8月27日 1時) (
レス) @page19 id: 92722fc768 (このIDを非表示/違反報告)
ハレル - ｴｯ､ﾏｯマ・ジ・デがわいぃぃぃぃ (2021年10月16日 10時) (レス) @page16 id: 58776279bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆきだるま(プロフ) - ちょ、え、あ、んぇ？可愛いんですけど、え、可愛いんですけど、ひええ(死) (2021年7月3日 13時) (レス) id: 0688babc69 (このIDを非表示/違反報告)
羽具(プロフ) - 可愛すぎる！！knさん可愛すぎる！！かわいいのいっぱい死ぬ！！！ (2021年7月3日 12時) (レス) id: a3fd2bf9c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 最 ＆ 高 (2021年6月28日 23時) (レス) id: 12efeb13d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2021年5月30日 18時
