保育代行十六話目 ページ18
『えーと…まず玉葱でしょ、人参でしょ、あとはじゃが芋……』
野菜売り場でカートに手を添えながら汎用性の高い物をカゴに入れて行く。ゾムくんが「おれがカートおす！」と力強く宣言したものの、幼児のバランス感覚ではフラフラと頼りない為ゾムくんが不満がらない程度に支える事にしたのだ。
「その野菜の並びやとカレー作るみたいやな」
比較的大人しい大くんとショッピくんと手を繋いだ捏島が、カートを覗き込みながら言った。
「カレー！？きょうカレーなん！？」
「待てゾム、今のはただの俺の感想…」
「しっま、ぼくもカレー食べたい」
「あの、大先生…いや言うてもうた俺が悪いんやろうけど……」
ポロッと零した言葉に予想以上に子供達が食いついた事に慌てた捏島が言い訳を探している姿は、教室での雰囲気を知っているだけに何だか滑稽で面白い。
『あははっ、良いよ。今からだと時間掛かっちゃうからお昼は無理だけど、夜はカレーにしようか』
「ほんま？何かすまんな俺が言い出したせいで…」
『別にすまなくないよ？作るの楽だし、沢山作れば明日とかにも食べれるし』
「カレーって日持ちするんか」
『一晩置いたヤツは美味しいよ。ドリアとかにアレンジするのも可だし』
知らんかったわぁと感心した様に頷く捏島を見ると、色々な種類の料理を作ってみようかなと思えて来てしまう。
「A〜、おかしは？」
『え？あー、そうだねぇ…』
お米を買おうかとお菓子コーナーの前を横切っていた時、ゾムくんが目敏く棚に並ぶ菓子類を見つけて私の服を引っ張った。
『…どうする？』
「ん？俺はええよ、金ならあるで」
捏島に確認を取れば、あっけらかんと返される。何だその台詞、金ならあるとか人生で一度で良いから言ってみたいわ。
『じゃあ好きなのひとつ持っておいで！お店の中で良い子にしてるご褒美だよ。だから、大くんもショッピくんも一緒にね』
「はぁい！」
「わかりました」
「おかし！」
たちまち嬉しそうにお菓子の列を見に行った三人を、捏島が急いで追い掛ける。歳の離れた兄弟を見ているみたいで微笑ましい。
「こねしまさん、なんでもええんすか？」
「おう、好きなだけ悩んで食いたいモン選べばええ」
会話を聞きながらゆっくりカートを押してそちらへ行けば、ゾムくんが両手いっぱいに種々のお菓子を抱えて近寄って来た。
「これ！」
『…ゾムくん、お菓子はひとつまでって言わなかったっけ？』
「ぜんぶほしいんやもん」
うーん、ありがちなやつ。
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ゆんゆん - っはぁぁぁぁぁぁ〜……日々のストレスが浄化される… (2022年8月27日 1時) (
レス) @page19 id: 92722fc768 (このIDを非表示/違反報告)
ハレル - ｴｯ､ﾏｯマ・ジ・デがわいぃぃぃぃ (2021年10月16日 10時) (レス) @page16 id: 58776279bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆきだるま(プロフ) - ちょ、え、あ、んぇ？可愛いんですけど、え、可愛いんですけど、ひええ(死) (2021年7月3日 13時) (レス) id: 0688babc69 (このIDを非表示/違反報告)
羽具(プロフ) - 可愛すぎる！！knさん可愛すぎる！！かわいいのいっぱい死ぬ！！！ (2021年7月3日 12時) (レス) id: a3fd2bf9c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 最 ＆ 高 (2021年6月28日 23時) (レス) id: 12efeb13d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2021年5月30日 18時
