藍ちゃんといっしょ

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『んん…』





目を覚ますと白い天井が見えて、あぁ助かったんだなぁって思う。




顔とか体があちこち痛くて、思わず顔をしかめる。





あれ、左手なんか重い…？って思ってゆっくり横向いたら藍が手握りながらウトウトしてた。






『あ、い…』





声が出づらくてすっごく小さな声になっちゃった。のに。






藍｢…A？｣






藍は気づいてくれて。






『…泣きすぎ(笑)』






藍の顔がもうこれでもかってくらい涙でぐしゃぐしゃで笑っちゃった。





藍｢…良かった、Aごめん。俺のせいで…。｣






『謝らないで？』






藍｢…え？｣






『…藍は、謝っちゃダメ。』





藍｢A？｣





『あいつ、私のこと蹴りながら言ってたよ。10年前藍に捕まったせいで人生めちゃくちゃだって。』





藍｢…。｣





『それって、10年前誰かを救ったって事でしょ？ごめんねなんて言葉使ったら、藍があの時助けた人に失礼だよ。』





私はいまこうやって藍と話せてるからもういいの。ね？




そう言って微笑んだら、藍の目からまた涙がこぼれ落ちて。






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