25.優しさ ページ31
「……バカじゃねぇの？その前に風邪引いたらもとの子もねぇだろ。楽勝って言ったくせに。」
レイの元へ行けば、いつもの木陰に集まり、皆座りながら他の子達にアドバイスをしていた。ずぶ濡れの私を見て怒られたけど。
『…大丈夫、風邪なんて引かないもん。
ノーマンからカーディガン貸してくれたから…』
バシッ……!!
『…っ、レイ！！いきなり物なんて投げるなんて…！？』
「ノーマンにそれ返しておけ、あいつも身体は弱いし、もう冬も近づいてる。
……黙ってそれを羽織ってろ。」
レイが投げたのは彼のカーディガン。
……私の顔にめがけて投げましたよ、この人。
確かに肌寒い季節だし、ノーマン身体が弱い。
悪い事しちゃったのかも……。
でも、まだ脱ぎたくない……っ！
『代わりにレイの物をノーマンに貸すのは…？』
早く脱げ！って言ってるようなレイの圧が凄まじいので、彼のを羽織る事にした。
羽織った時に漂うレイの匂い……。
同じ洗剤を使っているのに違う。
凄く落ち着く……。
ちょっと緊張する…、男の子のって分かっていると……
「な、何匂い嗅いでんだよバカ…！貸してもらっただけでも有り難く思え!この５歳児！」
『レイが羽織っておけって言ったから……。
それに顔に投げるって……。ちょっと優しくしても良いじゃん……。』
よくレイはエマにも同じ様にからかっているけど、たまには嫌味じゃなくて、優しい言葉とかかけてほしいと思う。
冗談で言ってるの分かってるけど……。
「…、じゃあ、Aはさ、
俺が優しくしたら嬉しいんか？」
急に真剣に聞いてきたレイ……。
いつもと違う目で緊張する。
『…、誰だってそうでしょう…。優しくされたら嬉しいに決まってる。』
「…あっそ。分かった。」
レイは立ち上がり、
ぽふっ…
「風邪ひくなよ。引かれると心配するから。」
レイの手が私の頭を撫でたあと、
優しく包まれるように抱き締められた。
『……っ！！レ、レイ…っ…？？！』
彼らしくもない優しさを見せつけられた。
すると他の子も黙ってなどいなくて…
「A！顔真っ赤だー！！」
「A、暖まってる！いいなぁ…」
するとレイはパッと離し、
「お前か優しくしろって言ったんだろ。
そんなに照れるとは、嬉しかったか？」
と悪い笑みでからかうレイ
何故か彼の見慣れた笑みで胸が高鳴った…
絶対レイには言わないけどね！
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ありす - 続きが気になりますー！最年長全員が片思いしていてとてもキュンキュンしました！これからも頑張ってください！ (2019年6月2日 15時) (
レス) id: f32f67d3c0 (このIDを非表示/違反報告)
まろまろ - 頑張ってくーだーさい！！ (2019年4月6日 13時) (レス) id: b9e42e7531 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅう - 凄く面白いです！最後に誰が誰と結ばれるのか気になります！これからも頑張ってください！ (2019年3月21日 23時) (レス) id: 74012f0d95 (このIDを非表示/違反報告)
minori0405(プロフ) - とても面白いです！次の更新が待ちきれないです！頑張ってください (2019年3月19日 2時) (レス) id: 9169d3c4f0 (このIDを非表示/違反報告)
音海 永愛(プロフ) - 面白いです！でも所々に誤字脱字が……。ゆういつ、優位→唯一。助詞がないのが気になります。上からですみません。 (2019年3月2日 8時) (レス) id: a04e929a54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾葉メグ | 作成日時：2019年1月29日 0時
