溺愛男子×冷徹(?)女子__及川 徹__ ページ38
注意:夢主は青葉城西女子バレー部の主将設定
「別れましょう」
頬杖を着いて窓の外を見つめる彼女。
見つめる先はなんの面白みもない町並みで、背景だって学生や子供連れで賑わうファミレスなのに。
彼女は外国にある美術品のように美しい。
「……なんで?」
動揺を隠そうとしたけど少し震えてしまった声に、子供が食べ終えたお菓子の袋を見つめるみたいに、欠片も興味のない顔で俺を、見つめる。
「なんで、って……」
それから、ふうとため息をついた。
なんなんだろう。背中にジワリと冷や汗が滲む。
俺達は傍から見て最高の2人だったと思う。
恥ずかしいセリフだけど、ほんとにその通りで。
バレーの強豪校である青葉城西の、男子バレー部の主将と、女子バレー部の主将。
お互いを高め合い、そして支え合う。
付き合ってまだ半年だけだけれど、俺はきっと何時までも彼女に夢中だ。
それなのに、なんで。
「ふふっ。すごい顔、してるわよ」
「そりゃあ、するでしょ。
ね、ほんとに、なんでなの」
徹は、さ。
唇が遠慮がちに(これはきっと俺の勘違いだけど)開いた。
私の事、本当に好き?
「は、」
「私は徹の事、好きよ」
「俺はっ、……俺も、好きだよ」
ぐっと眉間に力がこもる。
机の上に力なく置かれていた彼女の手を掴む。
「ねぇ、急にそんな事言うなんて、どうしたの?」
「どうしたもないわ、3ヶ月目位からずっと思っていたの」
「っ、じゃあ残りの3ヶ月はなんだったの?俺の事、好きでもないのに!恋人ごっこでもしてるつもりだった?」
「……落ち着いてよ、」
「落ち着いてなんてられるかっ」
ここがファミレスで、周りが騒がしかった事が幸いで。
声を多少荒らげても、それは誰かの声でかき消される。
「徹」
「今から私の言う質問に答えて」
「…わかった」
なんだ。まさか、浮気をしたとでも?
いくら俺がモテるからって、大切な彼女がいるのに、浮気なんてしない。
「……いい?言うよ」
「私の名前はなんでしょう?」
「は」
いっぷんいないね、と彼女は続ける。
「……ちょ、ほんとに、ふざけてるの?こんな時にそんな」
「ごじゅうろぉく、ごじゅうごお、ごじゅう……」
「ねぇ、ちょっと、」
どんどん数字が減っていく。
どうしょう。
「ごーお、よーん」
……なんで、泣いてるの?
「ぜろ」
彼女は黙って鞄から財布を取り出し千円札を机に置いた。
「さよなら、半年間。本当に楽しかったわ、」
貴方の事、愛していた。
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羽凪_9(プロフ) - リクエストで,すなりん書いてほしいです!…シュチュエーション?はなんでもいいです!…全然出来たらでいいので!よろしくお願いします!!○┐ペコ (2021年3月6日 7時) (レス) id: cebfff4930 (このIDを非表示/違反報告)
ふじもん(プロフ) - 空色涙*さん» いつでも大丈夫です!作者様の空いてる時間で出切ればで良いのです!更新頑張ってください(*^^*) (2018年9月26日 22時) (レス) id: 9aa2f2467a (このIDを非表示/違反報告)
空色涙*(プロフ) - ふじもんさん» 時間がかかってしまいますが、精一杯書かせてもらいますね! (2018年9月26日 20時) (レス) id: edbf091d40 (このIDを非表示/違反報告)
ふじもん(プロフ) - 空色涙*さん» ありがとうございます!(*^^*) (2018年9月23日 20時) (レス) id: 9aa2f2467a (このIDを非表示/違反報告)
空色涙*(プロフ) - ふじもんさん» 了解です! (2018年9月23日 19時) (レス) id: edbf091d40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空色涙* | 作成日時:2014年12月30日 23時