【wrwrd!】俺の青春に不可侵条約結んでクレメンス

22 飴のち雨 ページ38

▽.



下痢が収まったらゲリラ豪雨にあった。解せぬ。



せっかくの休日を下痢によって無駄に過ごしたおかげか、ずいぶん腹の調子は戻ったのだが外回り中にゲリラ豪雨にあった。

おいおい。下痢の次はゲリラか？

さっきまであんなに晴れてたのにそういうことする。ほんま涙目ですわ。



幸い、防水の鞄だったからか中に入っていた資料は濡れていない。
濡れたのは俺のスーツと下着くらいだ。それはもうぐっちょぐちょにな。


とりあえずスーツを絞ってそこらのコンビニにタオルと傘を買いに入った。
ま、予想通りタオルも傘も売り切れ。みんな考えることは同じらしい。



あーほんと今日は運がない。
朝からこんな声じゃ仕事にならんだろと部長に怒られ、今日に限って体調不良で休みを取った後輩の代わりに外回りの仕事を２件も増やされた。あと犬のうんこ踏んだ。

何度早退しようと思ったことか...。
今も取り出したスマホで相手先に謝りの連絡を入れるか、会社に早退の連絡を入れるかで葛藤している。若干早退に傾いているが。

それも数秒後、隣のおじさんのくしゃみがかかったことによって思いが固まった。




ハイ早退。



そう決心し、会社に電話をしようとした瞬間誰かに肩をたたかれた。





...





「いや〜打合せの相手Aやってんなw」


『正確には俺の後輩が行くはずやったんやけどな。でもゾム氏で助かった...』


「声ww」



予定していた打合せの相手は偶然にもゾム氏という、今までのことはこのための代償だったのではないかと思われるほどの奇跡が起きた。
おまけに俺の状態があまりにも酷いので、ゾム氏宅にてシャワーと服を貸してくれた。面談も面倒やから俺ん家でええよと言って茶まで出してくれた。泣く。



「お前車やん。なんでそんな濡れたんw」


『面談場所のカフェ店駐車場無いやん...やからコインパーキングから歩いてきたらそこでドバっと』


「wwwで、会社には電話したん？俺はもうこの面談で上がってええいわれたけど」


『一応上司に。あと１件あったけど変わってくれた』


「じゃあ飯食いに行けるな」


『風邪ひくかもしれへんっていたわってくれた数秒前のゾムさん返して』



顔色悪いし天気も悪いから早退せぇというゾム氏の強い押しに折れた俺は結局早退することになった。やけどなんでお前も電話するんかと思えばそういうことか。

死んだわ。




『天気悪いし...な？』


「よっしゃ任せとけよ。手料理食わせたる」




そうじゃない

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