28 君の炎と俺の炎 ページ29
▽.
楽しい。
朝、着替えた後にじわじわと狂ったようにこの感情が溢れて止まらなくなった。
ぼやける視界はいつも通りなはずなのにどこかキラキラしているように感じて、何もかもが楽しく感じた。
通勤中に見た雑草、その雑草に隠れるようにあった犬の糞にさえワクワクが止まらないという異常な心情に冷や汗が出たが今はもう楽しいという感情しかない。意識がふわふわしている。
「A。簡単に椅子を作ったから座ってもいいよ」
『セメントスティーチャーThanks！！』
「...テンション高いね。しかもまだチア服着るんだね...いいけど」
『セメントス先生安心して！見せパン履いてる！』
「...」
セメントス先生が作った椅子に座る。
会場設備係にあたる俺は、セメントス先生と一緒に戦闘で壊れた舞台を直す事と応急手当が仕事だ。
ちなみに俺は相澤先生が俺の休憩時間を増やすように言ってくれたらしく、激戦が予想される2回戦目以降から仕事をすることになった。
そして2戦目────。
確かに2戦目は激戦だった。
緑谷君は早くもボロボロで、セメントス先生も止めに入るか迷っている。
「いざと言う時は頼むよ」
『OK！死ぬ前には止めてくださいよ！』
圧倒的に轟君優勢だと思われたが、壊れた身体で更に攻撃する緑谷君が反撃しだした。
本気を出せというような拳が轟君に入る。
「俺は...親父の力を...」
「君の！！！力じゃないか！！！！」
そうだよ...轟君。
“俺と違って”君の力は君のものだ。
それにしても緑谷君すごいな...轟君を助けようとしてる。面白い子だ。
その瞬間、轟君の左から熱い炎が燃え上がる。
「お前...いかれてるよ..どうなっても知らねぇぞ」
全力出力の轟君に、飛び出した緑谷君の拳が交わり、爆風が起きた。
緑谷君の身体が持たないと見たのか先生達も急いで止めに入る。
.
「しょ、勝者轟君！」
場外でバタりと倒れた緑谷君とボロボロの轟君。
「A、緑谷君に応急処置を」
『分かってるよ』
倒れた緑谷君に周りの観客を無視して軽くキスを落として、致命傷を治す。
ざわつく観客に会場中の人に黒歴史を見せたとわかっているけど...
なんでだろう..やっぱり今日は最高に楽しい。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 499人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Noir - なんか..... (2018年3月16日 21時) (
レス) id: 5b7ef34bf6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - かさかさスライムさん» コメントありがとうございます！おしゅしＴ!?oh Yeah！ジャパニーズ文化の神！普通に欲しいです笑 更新頑張りますおすし！ (2018年1月22日 0時) (レス) id: 8069c66cf4 (このIDを非表示/違反報告)
かさかさスライム - おしゅしのＴシャツなら持ってます！（ノリに乗るｗｗ）更新再開嬉しいですしおすし！！更新ふぁいとです！！ (2018年1月20日 23時) (レス) id: 1f085f3530 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - ひろとわ。さん» コメントありがとうございます！返信遅れてしまって申し訳ない...ダンゴムシTシャツとか着るのにも買うのにも勇気がいる品物を持つとは..勇者様だなきっと! (2018年1月15日 13時) (レス) id: 8069c66cf4 (このIDを非表示/違反報告)
ひろとわ。(プロフ) - だんごむしTシャツなら持ってます！← この作品大好きです！更新応援してます！！ (2017年11月18日 13時) (レス) id: eff5283ed6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆりあ x他1人 | 作成日時：2017年8月14日 14時
