38 俺の夢 ページ40
▽.
父さん俺は院長を継がない。雄英の教師になるから────。
俺が学生時代に、実習中に知り合った1人の男の子がいた。
個性科という、全国でも珍しい個性専門の部署の患者だった。
他者からの個性で治療の必要がある者または自身の個性が拒絶反応を起こす者を対象として、彼は後者だった。
「Aー！見て見て！！雄英の体育祭やっぱすっげぇ！！！」
キラキラした目で見る彼とは真逆に、いくらかかってんだろと少し冷めた目で見る俺。
同年齢くらいなのに、華やかさがまるで違うなぁ...。
うわぁ！と嬉しさで開いたままの口の中にぽいっと“個性抑制剤”を投げて水を渡す。
数秒後に苦さに気付いて、グーパンされた。いたし。
「いきなりはやめろよ！この薬まっずいんだからな！！」
『チャンスだと思ってつい...あんなに真剣に見るもんだからさ。やっぱり夢はヒーロー？』
「もちろん！だけど俺はそこらのヒーローじゃねぇ...雄英の先生になるんだ！」
だから早く退院したいなぁと呟く声に胸が締め付けられた。
個性科と言えども、個性は十人十色。対応策もまだ少ない。
外傷ならともかく、ましてや個性自身が原因となると個性抑制しか打つ手はない。
つまりこの子の夢は.....
「じゃあAの夢は？やっぱり医者？」
『お、俺？そうだなぁ.....』
.
.
数ヶ月後、病状が悪化し重症患者の部屋への移動が決まった。
個性抑制剤に対抗性が付き、効力の時間が圧倒的に短くなったからだ。
効果的な対応策もなく、日に日に増える点滴の量と反対に彼の笑顔は減っていった。
「せめて、最後は笑顔でいて欲しかった...」
死んだように寝ている、無理矢理生かされている息子を見て両親は涙を流していた。
良くて３日...彼の身体はもう限界。
せめて最後くらい笑顔を...
酸素マスクを外して、優しく唇を付ける。
ゆっくり開いた目からは、涙が流れていた。
「....Aの夢、叶ったな！」
『あぁ。ありがとな』
俺の夢は、お前の個性を奪ってやることかな────。
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Noir - なんか..... (2018年3月16日 21時) (
レス) id: 5b7ef34bf6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - かさかさスライムさん» コメントありがとうございます！おしゅしＴ!?oh Yeah！ジャパニーズ文化の神！普通に欲しいです笑 更新頑張りますおすし！ (2018年1月22日 0時) (レス) id: 8069c66cf4 (このIDを非表示/違反報告)
かさかさスライム - おしゅしのＴシャツなら持ってます！（ノリに乗るｗｗ）更新再開嬉しいですしおすし！！更新ふぁいとです！！ (2018年1月20日 23時) (レス) id: 1f085f3530 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - ひろとわ。さん» コメントありがとうございます！返信遅れてしまって申し訳ない...ダンゴムシTシャツとか着るのにも買うのにも勇気がいる品物を持つとは..勇者様だなきっと! (2018年1月15日 13時) (レス) id: 8069c66cf4 (このIDを非表示/違反報告)
ひろとわ。(プロフ) - だんごむしTシャツなら持ってます！← この作品大好きです！更新応援してます！！ (2017年11月18日 13時) (レス) id: eff5283ed6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆりあ x他1人 | 作成日時：2017年8月14日 14時
