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ふざけた面と気持ちが悪い性格の女は、意外にも算術と話術に優れていた。
3か月1万ベリーなど到底無理なことを言って、ただその女をいじめてやるつもりで言ったが、予想以上にいい仕事をしていた。
無駄な出費にならないように、必要最低限の量を低価で買うための動きに無駄がない。本当に何者なのか疑わしいが、仕事ができる人間だ。
...ただ、海賊には向いてねぇが。
島にいた海賊達が、先ほどまで買い物をしていた屋台で強奪をしていた。
それを止めようとした子供を見て咄嗟にそちらに走ろうとしたのである。別に強くもなければ、武器があるわけでもない。なんの勝算もないくせに、ただ可愛い可愛いと愛しい目を向けていた子供を助けるためだけに。
海賊なら強奪や脅しなんて日常茶飯事のことだ。俺たちは正義の味方なんかじゃない。
島で騒ぎを起こされる方が面倒なので、走り出そうとした彼女の腕を掴んだ。
『ローさん離してください。推しカップルが危ないんです』
「お前じゃどうこうできないだろう。ヒーローごっこはやめろ。海賊にとってあんなこと普通だ」
『いくらあなたがイケボでも、その言葉はいただけない。これは私の信念だ。推しには幸せになって欲しい...それに私は海賊になったつもりはない。ただの一般オタクだ』
お前のその目が嫌いだ。その真っすぐな真っすぐな目が。
少し力が緩んだローの手を払いのけて、走っていくA。
ハートの海賊団の誰もが、命知らずの女はやはり命知らずだと思った。
『欲しいものにはちゃんとそれなりの代償を払うのがマナーだろうが。さてはてめぇアンチだな...』
「おねえちゃん...」
迷わず子供達をかばい、煽り文句を言うA。
絶妙にいら立つ表情と、おちょくるような口調にヘイトは完全にAに向いた。
「てめぇ...!!その口聞けなくしてやる！！」
銃口はAを捉えていた。
引き金が引かれるのを見て、Aは目をつぶる。
が、弾は届かなかった。
＿＿＿＿シャンブルズ。銃声が聞き覚えのある声に変った。
Aが目を開くと髭面の首がぼとりと地面へ落ちるのと、悪戯な笑みを浮かべる男が見えた。
「この首は600万ベリー。この店の食材すべて買う」
『え？』
「借しだ。1万ベリーで買えなかった罰と2度も助けてやった恩...そうだなこの600万ベリーと合わせて1000万ベリー。死ぬ気で働いて返してもらう」
俺は代償を払ってお前を買う。
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ゆりあ(プロフ) - 錫也さん» コメントありがとうございます！返信が遅くなって申し訳ありません！心臓を抜かれたことにいつ気付くのか(笑)憂鬱な気分が晴れたのならとても嬉しいです！亀更新になるとは思いますが、更新頑張ります！ (6月11日 21時) (
レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
錫也(プロフ) - 迷子剣士と一緒にいる時に心臓握られて「いっったい！は！？心臓抜かれてるんだけど！？」とかキレ散らかしてるの想像して爆笑してますありがとう。憂鬱な気分が晴れました… (5月19日 23時) (レス) @page19 id: 046abef528 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - るらるさん» コメントありがとうございます！ドストライクと言って頂けるなんて...!!狂った夢主を好きだと言って頂けて嬉しいです！更新頑張ります！ (2022年11月3日 9時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
るらる - 初コメ失礼いたします。破茶滅茶に面白い小説ですごく…なんというか…どストライクです。（）夢主の性格がもう好き←これからも頑張ってください。お体にお気をつけて。 (2022年10月31日 22時) (レス) @page15 id: 83cc784ea6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - さなさん» コメントありがとうございます！これからのオタク夢主との絡みをお楽しみに！面白いと思ってもらえてうれしいです！更新頑張ります！ (2022年10月25日 0時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆりあ | 作成日時：2022年10月23日 12時
