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「ねぇ見てA！シャンクスから可愛い宝石貰ったの！さっきの敵船からくすねたんだって！」
「おーAそこにいたのかぁ。どうだこの指輪なんてお前にピッタリじゃねーか?」
晴天の空を映した真っ青な海。時々吹く涼し気な潮風が頬を撫でる。
いつもは騒がしいこの船も、敵船へひと暴れしにいった奴らがいないだけで波の音と、少女の鼻歌だけが聞こえる平和な場所だった。
こんな日の船番は悪くないなと、見張り台から海を眺めていると、いつのまにか下の方から海とは真反対の赤い髪色が２つ見えた。
『あーはいはい可愛い可愛い。ベックにでも見せて来い。私はいらないから』
もう少し、この心静かな時を堪能したいと、副船長を売ってしっしとあっちに行けとジェスチャーをする。帰ってくるのが速すぎるんだよバカ野郎。
「冷たーい！！ちゃんと見てよママ！！」
「そうだそうだ冷たいぞママー！！」
『うるせぇ！！誰がママだー！！！』
ぷくっと頬を膨らませる2人。本当の親子みたいなそのそっくりなムカつく顔。
赤髪海賊団が拾った少女をみな家族だと言い、シャンクスはお父さんなのだと彼女は言う。そこまではまぁいい。だけど私がお母さんになった覚えはない。私を巻き込むな。
そして、赤髪と白髪の特徴的な彼女の髪に合わせたように、この船の船長であるシャンクスは赤髪を持ち、不幸なことに私の髪は白髪でまるで本当に彼女の親だと、彼の嫁だと誤解されることが最近の私の悩みである。
それを分かっていて皆いじるのが更に腹立たしい。
『おいてめぇらなにこっちに来ようとしてるんだよ！！降りろ！！』
「えー何も聞こえなーい。ねシャンクス」
「そうだなぁ〜。こりゃ近くまで行って確かめねぇとな！」
『おい待て！！』
ウタを肩車して縄はしごを登ってくるシャンクス。何度降りろと言おうが、笑顔でこちらに向かってくる。少しくらい1人にしてくれよ。
「えへへっ！A〜捕まえた」
「ただいまA〜。なんだその不貞腐れた顔は...。というか狭いなここ」
狭い見張り台の中で、シャンクスとウタはAに抱き着く。
じたばたと抵抗するAに、悪戯をするような悪い笑みを浮かべた2人がさらにぎゅぎゅうと抱きしめた。
『こんの...バカ親子が！！』
Aの視界には今日も、綺麗な赤髪が映っていた。
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アップルパイ(プロフ) - めちゃくちゃ良い作品だった…(泣)神作品すぎるしゆりあさん天才すぎる…この作品に出会えてよかった…夢主も自分好みすぎて…最高の作品をありがとうございます…！！ (2月29日 13時) (
レス) @page43 id: c2bcbcc7a7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - ななせさん» コメントありがとうございます！神作だなんて...!めちゃくちゃ嬉しいです！私もななせ様に出会えてうれしいです！ (2023年1月14日 19時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
ななせ(プロフ) - なんで今までこんな神作に出会えなかったんだろう (2023年1月13日 22時) (レス) id: fd9fde8179 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - crazyさん» コメントありがとうございます！何度も私のやる気を上げてくださって、最後の最後まで褒めちぎっていただいて...crazy様のことを女神というんです。崇めてます。番外編も作る予定ですので、よろしくお願いします！ (2022年10月9日 10時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - 美兎さん» コメントありがとうございます！美兎様、かつらが追い付かないほどの愛のコメントを頂き感謝でいっぱいです！もうきっと出家されてるんですよね。仏のようにこの作品を見守っていただきありがとうございました！ (2022年10月9日 9時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆりあ | 作成日時：2022年9月4日 19時
