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2人に手を合わせてる時も終始彼は何を考えているかわからなかった。
ただ、何かを決心したようなそんな顔をしていた気がする。
エマの墓に花を供えた後、今度は私が先に歩みを進めようとするのを彼は止めた。
「...今から祭りいかねぇか」
予想外のことを言われて、ぽかんとする私をどつくドラケン。「行くの行かねーの！」と前に喧嘩にと付きそうな言い方をされて、思わず『行くに決まってんだろ！』と答えてしまう。当時からの癖とは怖いもので、7年たった今も反射的に声が出た。
なんだか昔に戻ったみたいだと思っていると、彼も同じことを思ったのかドラケンと目が合って大笑いした。
変わってねぇーなとお互いに言い合った。本当に...変わってない。
先程の気まずさが嘘のように、祭り会場までの道は会話が止まらなかった。
今の生活はどうだとか昔はこうだったとか...前をすたこら歩いていたドラケンは私の隣で明らかにスローペースで歩いている。私も下駄だったから助かったが、時間も時間でもう祭りの終盤を告げる花火が上がっていた。それがおかしくて、2人でもう一度笑った。
『ははっ久しぶりにこんなに笑った。やっぱ変わんねーな！』
「...そうだな。お前が東卍をやめても教師になってても...いっちょ前に浴衣を着こなしててもAだ」
『あ？なんだよ素直に似合ってるって言えや』
「...あぁ似合ってる」
冗談で言ったつもりだったが、彼はそれを冗談で返してはくれなかった。
ピタリと足を止めたドラケンは真剣な顔をしていて、なんだかいけない空気になった気がした。
話を逸らそうとしても、何も言葉が思いつかない。さっきまであんなに言葉が出てきたのに。
「...7年。お前と離れてからお前のことずっとずっと考えてた」
やめてくれ。
「エマが死んだ日、お前はエマも場地の分も生きてやるって言った。なんだか俺なんかいなくても生きていけるって言われたみてーだった...1人にされた気分だった。東卍もなくなった。マイキーもいなくなっちまった。大切なもん全部なくなった気がした」
もう、やめてくれ。
「いつも失った後に気付くんだ。あの時あーすれば未来は変わってたのかって...笑えるよな。だからって今日もあの場所で来るはずもないお前を待ってたんだぜ？でも、お前はいた。変わらないお前を見て、これが俺の未来を変える最後のチャンスじゃないかって思った」
やめろ。
「A、お前が好きだ＿＿＿」
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ゆりあ(プロフ) - はいじさん» コメントありがとうございます！終わり方結構悩んだのでそう言ってもらえると嬉しいです！新作の方もぜひよろしくお願いします！ (2021年8月29日 16時) (
レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
はいじ - 完結おめでとうございます！少し寂しいけどめちゃめちゃいい終わり方でした...!新作も応援してます！ (2021年8月29日 16時) (レス) id: 9db9b51c86 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - マクドさん» コメントありがとうございます！泣いてもらえるなんて...嬉しくて涙が。他キャラの作品もぼちぼち作る予定ですのでよろしくお願いします！ (2021年8月29日 15時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
マクド - めっちゃ泣きました！好きすぎる！他キャラクターとの作品も待ってます(土下座) (2021年8月29日 15時) (レス) id: accf718d90 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - 夜野ちいさん» 完結までお付き合いいただきありがとうございます！感動してもらえるなんて..嬉しい限りです！本当にありがとうございます！！ (2021年8月27日 23時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆりあ | 作成日時：2021年7月23日 15時
