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▽.
ハッキングによって入手したJ国、ヘブン基地内の地図から侵入・帰還経路の作成と作戦のプランを数パターン練っていると視界の端に緑が映る。
隠しきれていない殺気と不気味な笑声。
気配もなく私の前に現れた緑のパーカーを着るのは、特殊部隊隊長ゾムだ。
ここは情報部署内で城内でもセキュリティーは高いはず、しかもこの部屋に入るにはすぐそこの２段階認証のドアを開ける必要がある...。
なのにドアが開いた音すらせず、今の今まで誰も彼の存在に気づけなかった。
「おぉゾムやん！丁度えぇ、今度の殲滅作戦の経路の話しとったんやけどな？お前の意見も聞こう思っとってん」
会議に参加していたロボロはいつものことのように受け流して、何事もなかったかのように話しかける。戸惑っているのは、今回情報部署に異動してきた職員と私だけ。それを見かねてか、以前からここで働く職員にこれが日常茶飯事だと教えてくれた。
改めて思うが変わった人が多い。
「...うーん...俺やったらこの経路使って裏どりやろうけど、単独任務やないしなぁ」
「そうやな...まぁ大体の監視カメラの位置とかセキュリティーシステムは把握したし、今度の合同会議の時にもう一回話し合うか」
軽く話を済ませた２人。
ロボロとはその後話そうとするそぶりを見せなかったので、何のために来たのかは読めなかったが、私に用があるわけでも無いいだろうと思い、再び視線を戻す。
作戦まで日にちは迫ってきている。地図、経路の暗記は必要不可欠だ。
「...なぁ、お前はどうするんがええと思うん」
声の方向的に私に話しかけているのだろうか。前を向くと、背もたれに思いっきり体重をかけてまるで遊ぶかのように椅子に座るゾムがいた。
『私ですか...侵入は比較的セキュリティーが低いD、G通路を二手に分かれるのが無難かと...ただコンピューター室と主力人物がいるだろう管理室へは正直きついです。何かしらのトラップがありそうですし、殲滅したとしてもJ国からの追手があるでしょう。少人数班であっても人数が増えればそれほど完全帰還は難しいです』
「ふーん...まぁええや！それより俺今めっちゃ暇やねん。手合わせせぇへん？」
少し考えるそぶりを見せた後、椅子から軽々とジャンプした彼は、器用に地図は除けて目の前のテーブルに着地する。そして、少し乱暴に私が付けていた布を取った。
「かまってぇや〜」
フードから覗く笑みが、酷く狂気じみて見えた。
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ゆりあ(プロフ) - akariさん» コメントありがとうございます！そ、そんなに褒めてもなにも出ないですよ笑 更新頑張ります (2020年11月2日 17時) (
レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
akari(プロフ) - めっちゃ面白かったです！足ベキで表現力が凄すぎて思わず「お゛っ…ひぇぇ」って声出たましw続き読んできます！ (2020年10月17日 1時) (レス) id: b33ff88052 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - ペンギンさん» コメントありがとうございます！面白いと言って頂けて嬉しいです！まだまだ続きますので少々お待ちを！ (2020年7月19日 9時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン - 面白いです。続き待ってます。 (2020年7月16日 22時) (レス) id: 5f842aeb4f (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - 黒胡椒さん» コメントありがとうございます！面白いその一言だけでもエネルギーになります！頑張ります！ (2020年3月11日 16時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆりあ | 作成日時：2020年3月8日 22時
