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▼.(os side)
「マンちゃん、今隣国も危険な状態だし早めに切り上げようって」
「ん〜もうちょっとケーキ食べてからにするめう〜」
F国との外交も無事に終わり、屋敷で行われていた国王主催のパーティーへと招待され護衛であるひとらんと数名の兵士を連れて会場をうろつく。
数日前にF国の隣国であるG国で東西権力が傾き、治安が悪くなっていることもあってひとらんは早々に帰ろうと言っている。まぁそれもそのはずで、G国の影響がF国に及ぶのも時間の問題だろうし、そもそもG国とうちの国はけして仲がいいとは言えない。F国とG国が連合国という関係であり、俺らはF国と同盟を結んでいるから手を出していないだけだ。
F国が俺達W国との同盟を強くすることでG国にプレッシャーを与えていることは確かだろう。
「このパーティー会場がそもそも危険なんだからね」
「ひとらんが守ってくれるでしょ？」
「守るけどさ...」
「さすがひとらん男前！抱きたい...っていうのは冗談で実はまだ仕事は終わってへんから気ぃ抜かんように」
ひとらんの耳もとでそう呟けば、状況を理解したのか目つきが変わる。
そう。さっきの外交はフェイク。
真の目的は、“連合国の脱退”つまりはG国に対する宣戦布告への同意だ。
武力面でG国に依存していたF国だが、治安の悪化により国民への不満が大きくなっている。うちとしても連合国のつながりを失ってもらう利益は大きい。おそらく良い返事が聞けるだろう。
今回リスクを冒してまでここにいるのは他国への牽制とG国への宣戦布告を悟られないようにするため。G国のスパイがどこにいてもおかしくない状況で普通の外交なんてできない。だからあえてこのパーティー会場を利用して外交をする。だれもこんなところでするなんて思わないだろう。
『W国外交官オスマン様ですね。甘味がお好きだと聞いておりますよろしければこちらのケーキはどうですか？』
おそらくF国の青年だろう、肌は程よく焼けていて元気な表情を見せるウエイターがケーキが並ぶテーブルの前で声をかけてきた。日照時間が長いこの国は黒人が多いし特徴的なイントネーションもこの国特有のもの。何の違和感もない...が、こいつF国の人間ではない。
ほんと俺じゃなきゃ見逃してるね。
「わー美味しそうめう〜！」
『ケーキに飾られているのはフロックスというエディブルフラワーです。見た目も綺麗ですが味も絶品ですよ』
フロックス...花言葉は“同意”
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ゆりあ(プロフ) - akariさん» コメントありがとうございます！そ、そんなに褒めてもなにも出ないですよ笑 更新頑張ります (2020年11月2日 17時) (
レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
akari(プロフ) - めっちゃ面白かったです！足ベキで表現力が凄すぎて思わず「お゛っ…ひぇぇ」って声出たましw続き読んできます！ (2020年10月17日 1時) (レス) id: b33ff88052 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - ペンギンさん» コメントありがとうございます！面白いと言って頂けて嬉しいです！まだまだ続きますので少々お待ちを！ (2020年7月19日 9時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン - 面白いです。続き待ってます。 (2020年7月16日 22時) (レス) id: 5f842aeb4f (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - 黒胡椒さん» コメントありがとうございます！面白いその一言だけでもエネルギーになります！頑張ります！ (2020年3月11日 16時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆりあ | 作成日時：2020年3月8日 22時
