か わ い い な ん て い ら な い（ 桃 ）

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貴「…はぁ、」

倉「Aさっきから溜め息うるさいで」

貴「誰のせいだよ、」




放課後、当然のように国語準備室に連行されて またホッチキス パチンパチンしてる、なう。

倉ちゃん私のこと雑用係かなんかと勘違いしてない？




倉「あんさー、」

貴「んー？」

倉「結局答えてもらってなかったけど知念くんのこと好きなん？」

貴「好きとかじゃなくて可愛いなぁ、って」

倉「それ好きとちゃうの？」

貴「違うよ！…たぶん、」

倉「ほー、まぁええけど」




なにニヤニヤしてんだ、ほんとにもう。

知念くんはあくまで可愛い枠で、密かに可愛いと思ってたから 今こんなに話せるようになって嬉しいわけで、

決して恋愛感情とかはない、と思う。うん。




横「おぉ、」

倉「あ、横山くんやー」

貴「先生やっほー」

横「…」

倉「どないしたん？」

横「いや…お前とAほんま仲ええな思うて」

倉「あれ、横山くんもAのことA呼びなん？」

横「せやで」

倉「ヤスもせやったで、何もんなんお前」

貴「知らんがな」




確かに先生たちみんな私のこと下の名前で呼び捨てだなぁ、柏のことは柏なのに。

う〜む、なぞ。




横「また大倉のパン取ったん？」

貴「違うよ〜」

倉「今さら夏期講習の申し込みしてんこいつ」

横「そうなん？１週間前に締め切られとるのに 笑」

貴「だから こんな目に遭ってるんじゃん！」

倉「ほら、手止まっとるで動かさんかい」

貴「うるせぇ！」




ワーワー言い合いしてるし、家か！ってくらい私 くつろいでるし、

国語科の先生はなんかものすごく親しみやすい。




横「…なんかあれやな、」

倉「ん？」

横「お前ら教師と生徒っちゅうより兄妹みたいやな、」

貴「倉ちゃんがお兄ちゃんは嫌だ」

倉「なんやねんお前」

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